ねえねえ、おばあちゃん聞かせて、子どもの頃のたけべのお話し 
 春  4月  「花まつり」

 

お彼岸4月8日はお釈迦さまの誕生日の「花まつり」
   この日はお寺に行って、甘茶をもらって、
それで墨をすって、「茶」って書いてその紙を
柱にさかさまにして貼るんだ。そうすると家の中にムカデが来ないって。

   それとツツジや山吹などの花を長い竿の先につけてお供えするんだ。
   その花を人が行くえ知れずになったりした時に焚くと、その煙の方向で行き先がわかるんだって。
    でも家では「おしゃかさんだって、花より団子だよ」ってヨモギ団子をお供えしてたよ。


  

     「八幡温泉(やはたおんせん)」

八幡温泉

    建部のいいところの一つは温泉が湧き出てることだねえ。
    これには言い伝えがあるよ。

   江戸時代の初めの頃、日船上人という方がある夜、旭川を渡っていたら中州に白サギがいた。近づいてみるとケガをして湯あみをしている。それで身体にいい温泉が出てるとわかったんだ。その後、大勢の人がやってきたんだけど大洪水で埋もれて、明治になってから地元の人たちがもう一度、掘り起こして、今に至ってるんだって。

 

   *このお話は地元のおばあちゃん達からお聞きした内容を基に
   平成25年に発行された「たけべのお話」(タネピリカ編集)より抜粋しています。