今回は表題の通り、
コクヨのぺんてる買収失敗についてです。
ぺんてる買収失敗について
何かを言うというより
これに対する世論がアホ過ぎると
いうことについて書いていきます。
今回コクヨがぺんてるを買収するために
取った行動はTOB。
Take Over Bid
(株式公開買付)
これがどう言うものなのか
今回の例で簡単に説明すると、
コクヨ側が
「ぺんてるの株価にいくらか乗せて買うから
ぺんてる株持ってる人売ってや〜!」
と、ネットや新聞などに広告を掲載して
ある日突然買収しにかかる
というものです。
つまり市場を通して
通常株価で株を購入するのではなく、
ぺんてる株を持っている人に対して高値で
直接株の売買交渉を行っていくと言う事です。
現在1株の市場価格が500円だったとして、
(要するに今市場を通して売ったら
500円にしかならないということ)
コクヨが倍の価格の1,000円で買うよ!
と告知し始めるということ。
こうなると現在のぺんてるの株主は
コクヨに売ってしまえばかなり儲かるので
売ってしまう可能性が高まります。
株式会社は、
発行株数(現在発行している株の数のこと)の
過半数50%以上を取得されてしまうと
実質的に経営権を握られてしまいます。
例えば、
100株発行している会社Aが
ある日突然会社Bに51%の株(過半数と言う)を
握られてしまった。
となると、
過半数(半分以上)の株を会社Bに握られた会社Aは
経営権を失います。
つまり会社Bに乗っ取られたということです。
このことから買収をかける会社は
発行株数の過半数(半分以上)の取得を
目指して買収をかけていきます。
しかしぺんてる側からすると、
「は!?コクヨいきなりうちの会社
買収しようとするとかどう言うことだ!
ふざけるな!」
と、当然なってきます。
なのでTOBというのは世間では
「敵対的買収」
と呼ばれ、
乗っ取りを目論む方法として認知されています。
しかし突然敵対的買収の的になった会社には
いくつかの買収防衛策(乗っ取られないようにする策)
があるため、
狙われた会社は様々な方法で乗っ取られないように
対抗策を打っていきます。
一応いくつか対抗策を紹介します。
1、ポイズンピル(ライツプラン)
ポイズンピルとは、今回のコクヨのような
敵対的買収者が現れ一定以上の株式を買い占められた場合、
敵対的買収者以外の株主に自動的に新株を発行し、
敵対的買収者の持株比率を低下させる仕組み。
これ、この文章だけで理解するのは難しいです。
分かりやすく説明します。
先ほどの会社Aの例で説明すると、
発行株数100株の会社Aが
会社Bに51%の株(つまり51株)を
握られてしまうと会社Aは乗っ取られてしまう。
ここで乗っ取られたくない会社Aは
新しく株を発行し他の人に割り当てる。
例えば30株を新しく発行すると、
A社の発行株数は130株になる。
30株新たに発行する事によって
会社Bは100株中の51株ではなく、
130株中の51株しか持っていない事になる。
つまり会社Bは39%の株しか
持っていない事になるため過半数に達さず
乗っ取りは実質失敗に終わる。
というような流れがポイズンピルです。
2、ゴールデンパラシュート
ゴールデンパラシュートとは、
敵対的買収の結果現在の取締役が解任される場合に
巨額の退職金を支払うよう予め定めておく事によって、
買収者に対して「あそこ買収しても
経営陣クビにする時に巨額の退職金
支払わないといけないんだよな、、、
やめとくか、、、」
と買収意欲を削ぐことを狙った対抗策です。
3、クラウンジュエル(焦土作戦)
「敵対的であってもあそこの会社を買収したい!」
とまで思うと言うことは、その会社、
若しくはその会社の事業内容に
大きな魅力があるということです。
だから敵対的買収まで仕掛けていくのですが、
①これがもし、突然その魅力の対象となる事業が
なくなってしまったとしたら?
②これがもし、突然買おうとしていた会社が
多額の借金をし始めたら?
それでも買収をかけようと思うでしょうか?
何が言いたいかというと、つまり、
「狙われた事業を買収される前に思い切って
どっかの会社に売ってしまえ!」
「会社が狙われているから思い切って
多額の借金をしてしまえ!」
という事です。
クラウンジュエルというのは、
自分の会社の魅力となる事業を
手放してしまう事によって
買収意欲を削ぐ目的で行われますが、
自分の会社もかなりのダメージを負うので
実際は最終手段として使われます。
4、ホワイトナイト
ホワイトナイトは
対抗策の中で最も有名です。
「ワシの会社狙われとるんじゃー
誰かあいつ以上にうちの会社の株
買い占めてくれー」
と言う事です。
先ほどの会社Aと会社Bの例で説明すると、
100株中51株取得して乗っ取りを目指す
会社Bが現れた時に、会社Aが仲の良い
会社Cに対して
「今乗っ取られそうなんだ
株もっと買ってくれない!?」
と頼むと言う事です。
今現在会社Cが会社Aの株を
20株(20%)持っていたとして、
これをもう31株買ってもらって
51株(51%)保有して貰えば、
敵対的買収を狙っている会社Bが
どれだけ頑張っても、
49株までしか増やせない
(全部で100株しかないから)ため、
実質乗っ取りが不可能になると言う仕組み。
「えっそんな事したら今度は会社Cに
過半数を握られて乗っ取られるじゃん!」
と思うかもしれませんが、
会社Cは元々仲の良い会社のため、
乗っ取ってきたりはしてこないと言う事です。
(やろうと思えばすぐに乗っ取れる状況にはなる)
ここで言う会社Cが会社Aを救った
ホワイトナイトと呼ばれると言う事です。
そして今回このぺんてるが取った対抗策、
ホワイトナイト。
プラスという会社に対し助けを求め、
プラスがこれを承認。
ぺんてる株を買い増す事によって
コクヨのTOBを失敗に終わらせた。
以上が今回のぺんてる騒動です。
しかしここで出てくるのが
ヤフコメなどを筆頭に現れる馬鹿。
「俺コクヨ嫌いになったわ。」
「プラス(ぺんてるを助けた会社)よくやった!」
「コクヨって酷い事する会社なんだね。
幻滅した。」
などのコメントに何千といういいねが
押されているという大馬鹿丸出しの世論。
イカれてます。
「おい馬鹿どもよく聞いておけ」
って感じで真理を書きます。
日本株式市場において顕著に見られる会社同士の
株式相互持ち合いは外的脅威からの介入をされにくく、
この事から長期的に安定した経営を実現できるが、
その反面馴れ合いが生じ経営監視能力の低下や
世界的に見た競争力の低下を招いてる。
TOBは敵対的買収ではあるがそれは
会社の一種の経営戦略であり、
株式市場が正しく機能している証。
今回の件ではコクヨが悪いことをした訳でも、
プラスが良いことをした訳でもない。
株式市場というのは群雄割拠の中
それぞれの会社が自社の強みを
自社の創意工夫により伸ばしていき、
その過程においてより資本を
集められた会社が強くなり、
そうでない会社は消えていく。
感情論やら印象で物事の善悪なんか決まってたら
そんな国の市場が正しく機能するはずがない。
「相互持ち合いして仲良しこよし
安心安全な環境下で経営ごっこしていこうね」
なんぞネチネチやってるから
日本の企業は競争意欲を失い没落した。
上場してまでそんな事を考えている企業は
市場から淘汰され消えるべきであるし、
日本株式市場においてもっともっと
買収が行われてより強くより競争力のある企業に
資本と技術を集結して内需だけでなく
対外的な競争力を付けていき、
そこで切り開いた需要を基に
その傘下の中小、零細企業を潤して
日本経済を底上げしていくくらいでなければ
この先日本は経済大国でいられはしない。
例えば電化製品で言えば
サムスンやファーウェイ、LG辺りに
競争力で負けてる時点で先の未来は見えてる。
今回この買収策が「敵対的」というだけで
コクヨのアンチ化しているアホどもは
思考のレベルが低過ぎる。
というおはなしでした。笑