地絡過電流継電器OCGRとは
過電流継電器と違い零相電流を検知して動作する。方向性を検出できず。もらい事故をしてしまう可能性あり。OCGRは地絡電流のみ検出する。
対地充電電流の大きさが小さい=対地静電容量が小さい=ケーブルのこう長が短い場合は、有効に動作する。
こう長とは、ZCTの設置点以下から地絡点までの長さをいう。
整定の仕方は、限時特性曲線に基づいて時間のレバーとタップがある。
どれくらいのこう長までOCGRを使用するのか?という問いには、
表1. ケーブルこう長限界目安
公称断面積(mm2) | 0.2A整定の場合(m) | 0.4A整定の場合(m) |
8 | 135 | 270 |
14 | 115 | 230 |
22 | 100 | 200 |
38 | 85 | 170 |
60 | 70 | 140 |
100 | 60 | 120 |
150 | 50 | 100 |
200 | 50 | 100 |
250 | 47 | 95 |
(CVケーブル 50Hz 6,600V)
以下の式を満足できない場合は、DGRを使用したほうが良いということ。
IR≧2 Ic
IR:継電器整定値
Ic:構内対地充電電流
2 :余裕係数
表1.と上式は以下のサイトより抜粋
http://www.fa.omron.co.jp/guide/technicalguide/65/148/index.html#2
構内対地充電電流は、ケーブルのこう長が長くなれば長くなるほど大きなる。
地絡のもらい事故とは、地絡した場合隣接需要家に充電電流は分流する。
隣接需要家までのこう長が長くなれば対地充電電流も大きくなる。
よってもらい事故をする可能性が高くなる。
のでOCGRのみでは対応不可能となる。
上図はhttp://denkinyumon.web.fc2.com/denkisetsubikiki/protect_relay.html
より抜粋
その為対策が必要となる。
つまり簡単に言えば地絡した場合、分流した零相電流は他需要家に流れ込む、
電流の大きさは静電容量=こう長の長さで決まるということ。
対して地絡方向性継電器DGRは零相電圧と零相電流から位相の違いを判断して構内か構外かを判断します。