『佐々木崇ソロライブ』

 

・・・一体テーマは何だったんでしょうか?

 

 

 


崇は、ライブのトークの中で「声」とか言っていましたが、

 

 

あれは崇自身の今年のテーマであり、

このライブのテーマではありません。


実は、ライブ前は崇が忙しすぎて、一緒にテーマについて煮詰めた打ち合わせは出来ませんでした。

 

 


時間が迫り、大した打ち合わせも出来ないまま制作作業を進めるしか無かったのです。

 

 


でも、「ソロライブ」=色んな顔の崇をお見せする。

 

というのが一番の目的だったので、

たとえ一つ一つの演目に全体通したテーマを意識しなくとも、

 

それはそれでライブとして形になるだろうというがありました。


それで僕は自分の好みと、崇からのイメージを頼りに、

 

 

崇がこんなことやったら面白いな~

 

 

崇なら、こんなことハマるだろうな~

 

 

って感じで芝居を書き始め、

 

 

 


崇は崇で自分が歌いたい曲を好みで選曲。


僕は総合演出として崇が選んだ曲を一度だけ聞かせて貰い、

歌詞の内容や楽曲の背景を確認し

曲調も問題無し、

 

崇が自分で選んで自分で歌いたいと思った曲が一番いいという意味合いからも、それ以上はあまり深く考えずに

 

「いいんじゃない」と全曲一発快諾。

(オープニングのダンス曲だけ決まっていなかったので、

「何か良いのはないか?」という事で、
「オープニングは明るく派手に行こう!」

という僕の意図であの曲を選びました。)

映像は映像で、打ち合わせする時間全く無かったので、

 

 

ノープランでの撮影決行!!!

 


だからあそこに映っていた崇と僕の雰囲気は、

多少カメラを意識したとはいえ、

ほぼ普段の「素」の姿ですね。

 


撮影はノープランでしたが、

 

僕の演出意図はただ一つ、

 

「素の崇を撮る」

 

ということだけだったので、

ノープランは逆に成功だったのかもしれません。

 

 


そんな感じで、

僕らはライブ全体のテーマについては特に意識することなく作品を全部作り上げ、皆様にお見せしていたわけです。

 

 

 

 

はい!ソロライブのテーマ???

 

 

特に考えていませんでした。笑

 

 

 

 


テーマを意識し始めたのは、実は意外なところからでした。

 

 


「意識した」というより、

 

 

 

 

「発見した」

 

 

 

いや「発見させていただいた」

 

 

「教えられた」

 

 

という方が正しいです。





このライブのテーマの答えは、


ライブ後に皆様に書いて頂いたアンケートの中にありました。


歌、芝居、映像、崇のフリートーク、


これらを意図して一つ線で結んだつもりは無かったけれど、


アンケートに書かれた皆様の言葉の中で、

不思議と一つに結ばれていました。

 


色んな方が色んな角度から書かれたアンケートの中に何度も出てきた言葉とは・・・



「感謝の思い」


「自分の人生は自分の意思で決める」


「人生は自分で切り開く」



要約すると、こんな言葉でした。

 

 

そして面白いのは、

 

これを歌から感じた方もいれば、

 

芝居、映像、崇のフリートークから感じた方もいらっしゃった事です。

 

 

 

ご覧になった皆様からすると逆に意外かもしれませんが、

 

僕も崇も、ライブにこんなテーマが流れていたとは全く気づきませんでした。

 

 

 

 

意図せず無意識に出てきたものです。

 


僕と崇は、意図せず同じようなテーマを選んでいました。

 


上記のテーマに更に一つ、

 

 

 


「自分に今あるもの(現実、現状、自分自身)を受け入れ肯定する。」

 

 

というのも僕は付け加えたいです。

崇がアンコールで歌った曲と、芝居『デーンさん』にはこれがありました。

 

 

 

そんなわけで、

作った我々ではなく、

鑑賞した皆様の方がテーマを見出して我々が教えられる事があるというのは、ある意味新たな発見でした。

 


皆様の言葉の中にテーマを発見した時に崇と話したのですが、

 

どうやら僕と崇は意外にも似たような価値観、考え方を持っていたようです。

 

 

普段の性格は全然違うんですけどね。笑


そんなわけで、皆様からのアンケートは全部読ませて頂きましたし、とても参考にもさせて頂きました。

 


予想していた内容もいっぱいあったし、そうでないものもいっぱいありました。

 


僕が予想もしていない事が書いてあると、

本当新鮮な驚きで、イマジネーションが掻き立てられたりもしました。

 


本当に人っていうのは、

 

同じものを観ていても感じ方は様々で個性が出るものだな~

 

と、面白かったです。


僕は、人の個性が好きなんですよね。

 

 

 

感じ方、考え方が違う。


一人一人違ってていい。


正解なんてない。


自分の心の声に正直であるのが、本当の個性だと思っています。

 

 

 

心の正直な声。それが個性。

 

 

 

だから個性って美しいと思うんです。。。

 

 

 

 



さて、そんな沢山のアンケートの中に、

 

僕が鳥肌が立つほどハッとさせられた、今でも印象に残っている言葉があります。

 

では、それについてはまた次回の後記で。

 

 

 

⭐️下の写真は、最終日19日の昼の回のアンコール曲。

僕の舞台監督席からの眺め。

公演四日間、ずっとこんな感じで崇を眺めていました。

(この写真撮る時、設定上、絶対シャッター音出ないと思ったんですが出てしまいました。近くに座っていらっしゃった方々、雰囲気壊してごめんなさい!)