『そうだ、今だ..
いましかないのだ。』


そう、自分に言い聞かせコースインするおたけ


『オレがやらねば
オ、オレがやらねば・・・




キャシャーンがやらねば誰がやる!


行くぞッ!
フレンダァァァ
ジェーーーット!




ピットロードを抜ければ、そこはスロットル全開区間のバックストレートだ!

2速、3速...

えーいッ!、一気に 4 速だ!


『 くゥ~~~
急激な 加速G に身体が引きちぎれそうだぜェ!!

シールド越しに流れる景色を目にしたおたけの目尻から一滴の涙が流れる。

だが、そんな景色も一瞬にして幕を閉じる

次に幕を開けるは、ターン 3、4 とつづく複合コーナーだ。

タンクにへばり伏せていた身体を起こし、フルブレーキングの動作に入る!

握りしめていたスロットルから解き離れた人差し指と中指がブレーキレバーを力一杯に握りしめる。

クッ、クク...

ブレーキレバーから押し出されるブレーキオイルの DOT4 がブレーキメッシュホースを伝わりキャリパーへと一気に流れる!

と、同時に押し出されたキャリパーピストンがブレーキシューを捕らえディスクローターに食らいつくッ!

「ギュギュキュ、ギュィーーーッン!」

悲鳴を上げるはキャリパーシステム!

それを伝えるかのようにフロントフォークが暴れだす!

それを感じ取ったおたけは

『 チッ..
どうしろって言うんだよォォォッ! 』

急激なブレーキングに掛かる G がおたけの身体に襲いかかる!

まさに、まな板の鯉となったおたけ...

どうする? おたけッ!

だが、サーキットと言う生き物はそんなライダーを容赦なく飲み込む!

それが、現実なのだ!

それが、ここサーキットなのだ!


だが、おたけは間一髪で我を取り戻し、直ぐ様マシーンを立て直す

『ふゥ~
助かったぜ・・・』


ここで、ピットからのradioがヘルメットにこだまする

「 おい! おたけ 大丈夫か?
その先の複合コーナーにはまだウェットポイントがあるぞ! 気を付けろッ!」

『 あぁ、見えているさ...』

慎重にコーナーワークに入るおたけ


さぁ、お次は S字コーナー群だ!

マズワぁ!

右ッ!

次ッ!

左ッ!

そして、右ッ!

マシーンをねじ伏せながらリズミカルに S字コーナーを処理する。

ここでの、アクションが南コースでのタイムを大きく左右するのだ!

いかにスピードを殺さずに次にへと繋げるかがポイントだ。


よーし!
上体を起こし、お次はアドバンコーナーだ

下り勾配のついた右コーナーへと吸いこまれるぞッ!
一瞬、無重力になったおたけのお股にス~~~っとイタズラに揺さぶりを掛けてくる。

何とも言えぬインスピレーションである。

狼狽えている場合ではない・・・

次に迫り狂うは、魔のヘアピンである。

何人ものライダーたちがこのワンダースポットに飲み込まれただろうか...

息を飲む時である。

『 ・・・ 』

この先、何が起こっても不思議ではないぞッ!

そう、自分に言い聞かせながらマシーンをヘアピンへと滑らせる。


パパァーーーッ!

シフトダウンに入る

何故だか、身体が強張る・・・


『 いいんだ...
いつものようにすればイイんだ!』


そう、自分に言い聞かせるおたけ。



だが・・・




ワンダースポットでは何が起きても不思議ではない





いや、そうでない事を願おう



いつものように・・・














その時!




おたけの目に写ったものは・・・







『  うゎーーーッな...
何なんだ?!』


おたけの目に写ったものは

ま、眩しいッ!







青春アドベンチャー

おたけのサーキット珍道中 第3回

「魔のワンダースポット」


でした。




さらに、つづきます...(ノ_<。)