先月の山とは大違い。

 

 

紅葉していた木々の葉もすっかり落ちて、モノクロの世界。

 

 

飯田峠のすぐ向こうにある、旧大平街道。

今の県道じゃなく、昔ながらの雰囲気の残る古道。

いつかは歩きたい。

 

 

大平地区は飯田市において「自然環境保全地区」に指定されています。

知らない方ばかりだと思う。

それは周知不足… もっと何らかの方法で伝えていく事も自分の役割。

 

先日降った早めの雪もほとんど溶けてました。

 

快適そのものの道に心躍る。

 

この飯田下伊那は冬晴れになると、空気が澄んで綺麗な青空が広がる。

広葉樹が多い山なら落ち葉も落ちて見通しが良くなり、山歩きにはもってこい。

 

 

今年初の霜柱遭遇

 

 

小型獣のフン

 

ニホンジカのフン

 

そして

ノウサギのフン

 

これは…

クマ?? にしては…

 

道には動物たちの痕跡。

本格的な冬を迎えて、残り少ない餌を求めて動いているのか?

 

 

この県有林を歩いているうちに

うっすらこの山の履歴というか、以前の姿が見えてきました。

 

 

これはクリです。

広葉樹で萌芽もします。クリの実は陽が当たらないと発芽しない特徴があります。

 

 

白い木肌が目立つシラカンバ。

この木々は攪乱(かくらん)と呼ばれる、土壌が災害などで露わになった時にいち早く生える「先駆種」の代表。

 

立ち並ぶ木々の大きさ(樹高に胸高直径から)はほぼ同じ。

一斉に生えて育ってきた様子がわかる。

 

つまり、一度この山の木々は一斉に伐られた。

その後、芽生えや萌芽した広葉樹の木々のうち、笹との競争に勝ったこの2種のみがこうして残った場所。

 

笹が無ければ2種類だけでなく、もっと多くの広葉樹が生えていたかもしれない。

 

ただ、

この2種だけでも生えてくれただけでもありがたいとも。

この場所から北にかけての山々の中には、山頂まで笹に覆われてしまった場所もある。

 

広葉樹は旺盛な萌芽によって数十年で元の大きさまで育つものの、

それは育つ環境(光が差すか)があってこそ。

 

この場所もいつか笹枯れすれば、多くの木々が再び生えるかもしれない。

だが「いつか」であり、それは物凄く遠い未来なのかもしれない。

 

一度手を加えるのであれば、その先を考えなければならない。

 

木々は健気だ

 

おそらくシカの角こすりにて傷ついた事がきっかけで、何部の芯部が露わになった木。

 

表面の樹皮が必死にその部分を覆うべく再生している

だが、一方で腐朽菌が木部を蝕んでいる。

 

洞(うろ)はこうしてできていく

そしてやがて樹木自身の重さに絶えられなくなって倒れていく。

 

 

しかしその跡は次の世代の苗床になる。

大いなる循環のシステムの中にあるのが森。

 

こうした様子を見ていると

ヒトとは実に身勝手な生き物だと恥ずかしくなる。

 

 

折り返しまで歩き

 

早めのやまメシ

 

地図を見ながら、まだ歩いていない歩道の様子に想いを馳せる。

 

林道から遠く離れた場所のカラマツは、木材として使う事は諦めまい。

伐って出すために作業道を拓けば、この場所においては単に笹に覆われるだけ。

覆われればいいほう。おそらくただ土壌が流れ崩れる場所にしかならん。

 

 

管理… 何をもって管理というのか?

ここまでヒトの縄張り、所有としたことにそもそも間違いが??

 

 

ん?

 

 

頼むで

 

やめて

多分シカの角とぎ。

 

あっちもこっちも…

丁度やり易い高さなんかなぁ。

 

前回確認していたカンバダケの生えた倒木

 

3つあったので、そのうち最もおっきなこれを

 

頂戴しました

 

 

 

残りはその場に

 

この大きさ

 

つい、マギー真司の真似

 

このカンバダケ、食用ではありませんが繊維質が豊富。

ちょっと試したい事あるのです。

 

この尾根に生えるミズナラ

 

来年もまた見にきたい

 

あの山にも登れずじまい

来年こそ

 

おっ この色は

ロクショウグサレキン

 

広葉樹の樹にしっかりと菌糸を張り巡らしている。

 

 

気になる

 

ワイヤー。

数十年前にこの場所の木々を伐って出した際に、回収せずに放置したもの。

 

簡単に土には還らず。

 

ここは木の畑ではない。

ヒトの都合だけを考えていては駄目だ

 

 

自分がこの場所の神様と崇める

 

「盆小屋のカツラ」

 

今年一年の巡視における無事と安全を感謝して、お参りとお神酒

(あそことロ-○ンには地酒がなかった…)

 

できれば

来年もこの巡視をさせてもらいたい。

そしてまた来春この場所に。