信大のある南箕輪から慌てて向かったのは、その日泊まる中川村。

 

早起きして、恒例のお出かけ宿泊時朝散歩 (自宅なら まず しない)

 

泊まった場所のすぐそばにある

天の中川河川公園

 

天竜川に面し、全面よく管理された芝に覆われた公園です。

ここでのサッカーは思い切り気持ちよくできそう。

 

その公園の山側の園路を歩く

 

 

落ちているのは、クルミの葉とクヌギの殻斗(がくと)

 

 

クルミにクヌギだけでなく、ニセアカシアに竹もあるなぁ

 

こうしたこのあたりの川沿いにありがちな植生になっています。

また、暮らすヒトの生活に関わりが薄くなった状態が見てとれます。

 

ふと、公園内の樹木があまり見ない形状であることから近づいてみると…

 

ん?

 

こっ

これは?!

 

なんと楠(クスノキ)

しかも広島で被爆しつつも生き残ったクスノキの種から育ったもの。

 

ですが、本来クスノキはもっと暖かい場所で生育する樹種。

ここ長野の気候は厳しいと見え、あまり生長しているとは…

 

日当たりが良い場所であってもこの状態であり、できれば周囲の芝を無くして

表土を出し、冬などに土壌改良として腐葉土や堆肥などを与えてあげられたら…

 

 

この

 

アオギリも同じ。

木々もただ土と水があれば生長する訳ではない。

豊かな土壌があってこそ。

森林は豊かな土壌があり、木々が成長する上で必要な栄養を、多くの生き物との関係の中で得られ与えるというくシステムとして成り立っている。

公園は残念ながらヒトが手助けしてあげなければ…

 

 

と 思いにふけっていると背後でエンジン音

パラグライダーが離陸していきました

 

鳥の目で森を上から見られるのか~

爽快だろうが、怖いな。

 

ひときわ目立つ木がありました

 

桐(キリ)ですね

先駆植物と聞いていたものの、この辺りではあまり見かけない。

飯田市の谷川沿いにちらほらとか、たまに見かける程度。

 

薪人からは「軽くて燃えんし」と敬遠されてますが、本来その特性を生かして箪笥(たんす)などに使われてきたのに…。

やはり燃やす以外の木の使い方を学び直し、実際に生活の中に取り入れなければ。

 

また、常緑の照葉樹であるアラカシもちらほら。

 

ミツバチの巣箱も見かけました。

嫌われ者のニセアカシアも、花が蜜源となる植物です。

 

天竜川の堤防から山側を視る。

元々はアカマツが多い山だったとの事だが、すっかり遷移が進み広葉樹と竹に替わってきている。50年もすればどうなっているのだろう?

 

竹がさらに勢力を伸ばしニセアカシアと競り合い続けるのか

常緑のアラカシが増え、林床の日光が遮られる事で竹もニセアカシアも減ってくるのか?

 

想像できん。

 

たぶんこうした所にヒントが。

 

堤防に次々と木々の芽生え。

ニセアカシアがまず生えてくるのは予想できたが

 

クヌギがこんな場所に?

 

 

コナラもある??

 

葉の色が悪いけど、これはエノキ(榎)

 

クワ(桑)もあった!

 

ニセアカシアは種が重力散布というか、河川敷のものが落ちて生えたと考えられたが、

クヌギとコナラは「どんぐり」。

森からは結構離れており、また堤防で一段高くなっている事から転がってくることは考えられない。とすれば ここまで誰が運んだ?

 

ネズミが夜ここまで?(昼間は上空を飛ぶ猛禽類に見つかる)

それとも?

 

植物は光をいち早く得るため、様々な方法を駆使して種子を散布し、子孫を残そうとしている。こうして先駆けて育とうとする樹種は、先行はするもののずっとその場で繁栄はし続けない。徐々に後から入ってきた種類に置き換わっていく。

 

だとすれば、ここに居ない種類の木々が最後に残っていくのか?

 

想像は尽きぬ

 

 

恐ろしかったのはこれ

セイタカアワダチソウが、丈の低いまま花を咲かせていた。

一度刈り取られた後に根から再び生えたものの、大きくなる前に花を付けていた。

つまり、生育途中でも花を咲かせ種子を付ける能力を持っているということ!

 

タフだ。

だからこそ、増えてはいるんだろうが…

 

上空が霧に覆われた天竜川

 

霧が立ち込める朝は日中晴れる

 

 

カヤ?の大木があった

 

この場所ですら、里山と共にある暮らしがあるようで失われつつある。

 

どう伝え、暮らしの中に生かすという実践ができるのか 日々考えている。