尾根沿いの三角点にて一休み後に、快適な道を降りる

 

ふわふわとした心地の落ち葉の絨毯が敷き詰められた道を

 

紅葉を見上げながら歩く

 

木々の向こうに山々。

 

ダケカンバがあると更に色が増す。

 

ここにしかない彩り。

贅沢だ

いやいや 苦労したご褒美だ。

 

この道は上から見るとやはり「斜面」(苦笑)

 

 

降った尾根の上に生える唯一のミズナラ。

春に確認していた根元の芽生えは

 

やはりなかった。

笹刈りと共に伐られてしまう運命。

 

 

今年度、この場所ではカラマツの搬出間伐

 

収穫するために育てているのだがら、いつかは人のために使う。

 

 

だからこそ大きく太く育てるための保育間伐は必要だし

 

こうした木材とはならない傷ついたり病気のあった木々は

 

伐るというのも解る

 

だが

 

 

作業に邪魔だから

主林木(ここではカラマツ)じゃないから

といって、広葉樹を伐る事はないんじゃないか?

 

ここはただでさえ、下層からの芽生えが期待できない「笹地獄」

新たに木が生えることはほぼ期待できない。

あるとすれば数十年に一度あるかないかの笹枯れの際、笹の芽生えの前の僅かな一瞬に賭けるしかない。

 

そんな厳しい場所で、生えた木々を伐ってしまうなんて…

 

 

 

 

 

あのキャタピラーの跡が憎くなってきた

 

多くのヒトが使うためにも

大型の機器を用いて一度に大量に搬出しなければならないことも、よく理解はしている。

 

 

 

今の木々の使われ方が

 

すっかり、工業規格のように

 

決まった規格でないと扱い辛いということも承知している。

 

 

できるだけ環境に配慮して

 

 

 

先人たちが苦労して育ててきた木々を、この地域の資源として使おうとしていることも

重々承知している。

 

だが、

様々な場所で、ヒトが人工的に植えた木々の様子を見るにつけ

 

自然に更新してきた木々の力強さにかなうものではないことを、実感している。

 

だからこそ

自然の植生の様子に合わせ、「伐った後」の事を考えた使い方をしないと…

 

 

そんな想いでミズナラの木々を見上げていたら

 

 

何故枯れている…

 

 

!!!

これは

熊棚(くまだな)の跡だぁ~

一本まるまる喰われている…

 

ミズナラをもっと増やしてあげたい。

 

 

一見木々が生い茂る山々の中には、林床が笹に覆われて一切 草も木々の芽生えもない場所もあれば

 

ヒトが作った道の法面は

 

ちっとも

 

植生が回復せず。

ここは徐々に周囲から笹が浸食を開始。

 

笹が覆う事は、道路法面の表面保護という点ではよいものの

様々な植生があって、成長や枯れる事を繰りかえす場所とはなりえない。

 

ヒトがもたらした影響というのは

一見見えにくいが、目を凝らすとあちこちに。

 

自然は一律ではない。

使わせてもらうのならば

その場所に応じた対処をしなければならない。