午後から歩いて鶯巣のお隣の十久保へ。

 

木漏れ日の中、ゆっくりと坂道を歩く。

途中おサルさんの群れに遭遇したり、道の周囲に生える植物の事について話しながら歩く。

 

 

道路沿いのコンクリート擁壁に

 

謎の葉っぱ。

 

 

突然生えてきている

 

しかもここまで成長する!

いったい何???

 

茎は?

花は? 世の中にはまだまだ判らぬものが多い。

 

 

その側にも

 

苔ではなさそう。

蔓の類なんだろうか…

 

T君は自分以上に熱心に撮影してました。

 

十久保の集落に入ると立派なお宅が沢山。

タラの芽をこんなに栽培してる!

 

かなり山際の集落なのに、

 

立派な住宅が多く、蔵もあるお宅も(その前の綺麗に積まれた薪も気になる)

 

 

正月の縁起物とされる「ユズリハ」初めて見た。

これは比較的簡単に識別できたのだが…

 

この赤い芽を出した樹が

 

何だか解らん

 

この樹があった住宅の辺りは初めて見る木々ばかり。

まだまだ学習が足りません。

 

 

突き当りを管理道沿いに登ってこの作業道に出ました。

シッカリ管理されている作業道です。

 

この立派なスギ!

「唐渡の森」と呼ばれる森に入りました。

 

この太さのスギが

 

林立しています。

 

 

「凄いねえ」と言葉を交わすその先に

 

 

この森を象徴するスギ2本が

圧倒的な存在感を持って空に。

 

「うあ~」

「おお~」

言葉にならぬ賛辞の呻き(笑)

 

隣にある神社の御神木で、樹高は40mを越えるとのこと。

神々しさを感じる訳です。

 

 

その神社の前の作業道をさらに奥へと歩いていくと

 

視界に違和感。

ケモノの直感なのか危険を察して立ち止まる。

 

目を凝らして見れば

マムシが道に鎮座。

気づかねばそのまま足を進めて踏んでいるところでした。

 

森には危険動物がいっぱい。

比較的この時期は少ないとはいえ、常に注意せねば。

(帰ってきて アレに喰われているとはこの時点では全く分からず)

 

林内の作業道は縦横に巡らされていますが、勾配も急ではなく無理なく作られています。

森を守りつつ管理されてきた様子が判ります。

 

その作業道を尾根まで登り切った途端、

 

突然明るい世界が!

単にスギばかりの人工林から、尾根を挟んで広葉樹の天然(成)林になった途端、鮮やかな世界が広がりました。

 

きちんと管理され、それなりに林間に光差すスギ林を歩いてきましたが、光の量は比較にならない!この大きな違いを体感すると、やはり生き物にとってどちらが好ましい環境はどちらなのか考えさせられました。

 

 

この尾根の辺りの作業道は…

どうもこの山の所有者さんがつくられた感はしない。

強引というか、ただ木を出そう感が漂う。

 

そんな作業道の路肩には謎のキノコ。キクラゲっぽいが、触るともろい。

当然食べようとも思えず。

 

 

とりあえず到達点としていた鉄塔下を過ぎて、地震の地割れ跡を目指す。

 

おお

これか

な?

 

 

 

でも言われなきゃ気づかない。

よく考えたらこの尾根でこのように途切れることは自然ではまずない。

 

里山周辺だと、山城跡には防御施設の「堀切」といって尾根沿いに入ってくる敵の侵入を遮断するため、こうして掘り割る事はあるので、城マニアのたぬき、初めて見た時に「堀切」だ!

 

どうやらこの辺りを断層が走っており、江戸時代の大地震の際にできたものではないかと。

 

この先の道の行方や景色を想像し、いつかこの先も歩くと誓って引き返す。

 

 

違う道を歩く選択肢もありましたが、初めて来た場所ゆえに間違ったりするとイカンので元来た道を戻りました。

 

下りながら違う視点での発見も。

この一列のスギはおそらく山の境界の目印(枝打ちがされていない)

 

ここの作業道は実に無理なく開設されている。

それが証拠に路肩が崩れたり、表土が流出している箇所は見かけず。

そもそも大型の林業用機械が入る事は想定していないのではないかと感じる。

同一の林齢の木々を大量に伐採し搬出する目的なのではなく、

必要とされる材を必要な時に選んで伐り出す目的で作られているからこそ

この優しい道になっているのではないか。

 

人間の都合により止むを得ない事もあるが、ここは「木の畑」ではない。

多くの生き物によって形成されている「森」なのだ。

 

木を伐る時は必要な時に必要な分だけ「分けてもらう」という謙虚な気持ちが必要なのではないか?

 

そしてこの森は多くの学びを提供してくれる

 

初めて自生しているのを見た

 

「ハナイカダ」

 

そして

これが判らず(焦)

 

雄大な山々を目前に生きる。

 

自分も山際に住んでいるけれど、ここまでスケールが大きくて奥深い森はここにしかない。

 

 

帰り、来るときに見つけられなかった

「出道石」(でーどいし)

畑に入らせて頂き、撮影させてもらいました。

 

昔の地震の時に背後の山からここまで飛んで来たという伝説の残る石。

まだ下があって埋まっているとのこと。これだけの石(岩)が山から飛んでくる地震って…

 

やはり鉄塔の奥の地形も、この岩が飛んでくるほどの地震の揺れで尾根が割けてずれたのか…

 

地震災害の恐ろしさを示す自然の証として大切にし、伝えていかねば。

 

 

 

 

そうして考えると、飯田線って大変なところを走っている。

 

 

落石を感知するセンサーに

 

その上には重厚な防護ネット。

 

よく見るとその上の森は「鉄道防備林」。

初めて見た…

 

天龍村の山々 たいへん奥深く、自然と歴史を肌で感じられる素晴らしい場所でした。

本当は十久保から沢沿いに上り、平岡へと至る「菖蒲の窪」(しょのれ)の古道を行くつもりでしたが、またいずれ。

 

 

戻ってきて、平岡の龍泉閣へお風呂に。

その際、知らないうちに森から驚きの同行者を連れていたことが判明。

 

アレ です アレ

 

おへその下(お●ん●んとの間)のモジャモジャの間に紛れ

何と

ダニ だに(汗)

 

赤黒い足が生えたのが しっかりたぬきの腹肉に喰らいついておりました。

(写真?撮ると、モザイクをかけんならんで自主規制)

 

知らないうちに首元から入って、なんとか美味しそうな場所にて落ち着いたのに早速見つかるとは気の毒。背中に着けば見つからんのに何やっとるんなこいつは…

そう思ってすぐには取らず、一緒に温泉に入ったり、シャワーの熱いお湯に当たったり、ボディーソープにまみれたり(笑)

 

それでも頑張って喰らいついておられる(長湯でも生きてました!)ので、無理やりでなく左右に揺すりながら(怖)頭だけ残らないよう上手く「すぽっ」と腹肉から離脱してもらいました。

(ダニだには洗い場の三角コーナーへ)

 

あー

凄い経験をした。

 

これでまたネタがひとつ。

 

 

 

今晩お世話になるお宅に戻ると

ミケおばあちゃんが威厳たっぷりに迎えてくれました。

眼光の鋭さは野性を感じさせましたが、お父さんにすり寄る姿は何とも愛嬌があってカワユシ。

 

夕ご飯、沢山のご馳走をいただきました。

このアマゴの一夜干し(をさらに揚げて味付け)、絶品!

沢山いただきました。(ビールも)