1995年に「海の日」が制定されましたが、
それに対して日本山岳会を中心とした団体が
「山の日がないのは不公平やおまへんか!」
…と不服を申し入れた。
「そらそうでんな。いつがよろしいやろ?」
「お盆休みに絡めて8月12日はどないです」
「そら具合が悪い、日航機事故の日でっせ」
「なるほど、そうでおすたか…」
「しょうむないシャレ言いなはんな」
「一日 前倒しして8月11日にしまひょいな」
「そないしまひょ、そないしまひょ」
「賛成っ!」「異議な〜し!」
…ちゅうて決まったんやそうです。
国民の祝日は全部で16あるのやそうですが、
「山ときたら川を忘れてもろたら困ります」
「その前に島の日や!なんせ島国やさかい」
…川と島のやり取りを聞いていたのが湖で、
「湖はん。あんたも立候補したらどないや」
「遠慮しますわ。波を立てるのは苦手です」
…てな具合に利権も絡んで祝日だらけの日本国にならんとも限りません。
ただでさえ日本人は働き過ぎやというてどんどん休みが増えてます。
喜んでるのは旅行業界や飲食店などのサービス業ですが、そもそも休日が増えたからといって必ずしも労働時間が減って余裕ができたという実感はありません。
昔は百貨店は週一回の定休日がありましたが、いまや正月の何日間を除いて年中無休です。
コンビニなんか365日間24時間営業で、休もうもんなら確実にお客が離れていきます。
サラリーマンは喜んでるかというとそうでもないようで…。
遊びに行ってもどこも混雑、しかも外国人旅行者が我が物顔で闊歩してます。おまけに奴等は金を持ってます。
それに引き換えこちとらは、情けないかな金がない。憐れなんは中年の妻子持ち。何処へも連れてってやれない己れの不甲斐なさに家庭内での居場所を失い、いっそのこと会社に出たほうが気が休まる…という方も少なくないのです。
そんな貴方にお勧めなのが
町場の風呂屋、銭湯です!
誰に気兼ねすることなく、の〜んびりできて
なんというても安上がり!
430円のパラダイスです。
本日は桜湯さんをご紹介しまょう。
京阪神宮丸太町駅から西へ。鴨川を渡って河原町通の一本手前を北に曲がると…
とにかくレトロなお風呂屋さんです。
威風堂々…年季を感じる佇まいです。
色んなこと、やってはります。
暖簾は牛乳石鹸ではなく花王石鹸です。
これって意外に珍しい…
その暖簾をくぐって中に入りますと、
下足箱もレトロ感を漂わせています。
観葉植物を挟んで左が男湯、右が女湯。
脱衣場は異次元空間へのタイムトラベル…
体重計も年代物です。デジタル全盛時代にホッとひと息つける瞬間です。
脱衣箱はガラスが嵌め込まれたもの。
柳行李との組み合わせはノスタルジーを感じさせます。
ぐるりと見渡すと女湯との仕切壁の上には…
これも年代物。その御利益か、ぎょうさんのお客さんが入ってはります。
ガラス戸の向こうには主浴槽が見えます。
洗い場は……キレイです!
改装されているようですね。
水風呂には彫りの浅いライオンが水を吐いている。クールダウンするにはもってこい。
深風呂にはなんと水槽が設えらるています。
10匹ほどの鯉が優雅に泳いでおり、優しい気持ちになります。
ジェット風呂は2機用意されており、疲れた体を和らげてくれること間違いなし。
薬湯には寄り添うように座っている裸婦像が微笑みかけてくれます(うふっ❤️)
スチームサウナはガラス張りで明るくポップな感じです。とはいえ舐めてかかったらエライ目にあいます。
とにかく熱い!
腰掛けの下からも熱気が出ておりお尻がやけどしそうで座ってられません。慌てて飛び出す始末…尻に火がつくとはこのことで(^^;;
「備え付けのマットを敷きなはれ」
親切なおっちゃんが教えてくれました。
こんな触れ合いも銭湯ならではです。
なにかと世知辛い世の中ですが、
銭湯には人情とお湯が溢れています。
桜湯…堪能しました!
居場所のないお父さん、
是非お試しくださいませ。
それはそうと…
4月26日は「よい風呂の日」
これも祝日にならんかな…
【桜湯】
京都市上京区中町通丸太町上ル俵屋町454