カンボジア女性のポンナレックさんは、10歳の時、共産政権「クメール・ルージュ」によって、家族を失い、家を失い、全てを奪われてしまった。そして、日本へ難民として逃れて来た。
今では、日本人と結婚して、二人の子供を持つが、未だに、「何故、あの共産政権下で、あのような残酷なことが起こったのか?」を自らに問いかけているという。
そのことを綴った著書「虹色の空」は、世界五カ国に翻訳され出版されている。
幼い頃に目の前で、現実に起こった悲惨な事実を、思い出しながら書くということは、彼女にとって、辛い悲しみを繰り返し、記憶の中に思い起こすという作業を経なければならなかったに違いない。
そして、読者の中に、「辛かっただろうが、よく、このことを書いてくれた。」という感謝の手紙が来て、と・・・、テレビで、涙ぐんでいた。
 今、当時の指導者が、裁判を受け、有罪判決が下され、裁かれているが、過去の巨大な悪事が、数人の指導者を裁くことで「事終われり」と片付けられてしまうことに、虚無感を感じてしまう。

 今はもう、共産主義は、過去の遺物になりつつあるが、しかし、未だに、共産政権の国が有り、共産党が存在していることに違和感を感じる。
彼らの思想の最終目標は、「世界赤化」なのである。
ソ連は崩壊し、民族の独立を標榜して、激しい戦闘の末に、いくつかの新しい国家が生まれた。
中国、北朝鮮は未だに、共産国の代表である。核開発、日本海への脅威、中東諸国の中には、シリアのように、独裁体制の下で、核開発を画策する動きもある。
 
 共産圏が解放され、(共産国では軍隊を「人民解放軍」と言うが、彼らを間違った思想から解放し)なければならないのだが、・・・。
次第にその感覚(共産主義という感覚)が薄くなりつつあるが、しかし、「強制拉致問題」は、未解決のままであり、いまだに、彼らは、共産主義の悪夢から解放されていない。

 共産主義国家の崩壊は、既に時間の問題である。あと数年で、共産政権国家は崩壊するだろう。
「否、しなければならない。」と思うのである。