バランスファンドを調べた結果の続きを記してみようと思う

 

前回(こちら)取り上げたファンドについて、一覧表を作成した。

 この表にはリスクとリターンも記した。このまま表で眺めてもある程度の比較はできるが、せっかくなのでグラフ化してみようと思う。横軸にリスク、縦軸にリターン(年率)を取ったグラフを、1年、3年、5年のそれぞれの期間をに対して作成した。また、プロットの〇の大きさは信託報酬料を相対的な大きさで表している。つまり、プロットの径が大きいものは信託報酬が高く、小さいものは信託報酬が低いことを表している。

ちなみに、今回の一覧表のファンド設定日からわかるようにファンドの設定から月日が浅いものも多いので、当然ながら3年、5年と経過年数が長いほどプロット数が少なくなってしまう。

 さて、その結果をみるとなかなか面白いことがわかった。

 
 線図からわかるように、プロットの配置が概ね右肩上がりに並んでいる。つまり、リスクが高くとるものはリターンも大きくなる、という教科書通りの結果となった。特に1年間の線図では、きれいに並んでいる。これは期間がまだ短く違いが明確に出ないことと、ここ直近はあまり市場相場の変動も少ないことが影響しているのかもしれない。

 

ためしに、これらの線図から良さ気なファンドを抽出してみたい。

 これも教科書通りの解釈となるが、リスクが同じであればリターンは高いことに越したことはない。つまり、横軸が同じであれば、縦軸はより高い位置にあるファンドのほうがよいと言える。もう少し大局的にみるならば、線図中でできるだけ左上にプロットがあるファンドが優秀ということになる。

さらにプロットに対して線形の近似線を引いてみた。この引き方は、これらは表計算ソフトの近似曲線作成に頼らず、敢えて目視で引いてみた。この理由は、右下側にあるプロットつまり成績が悪いファンドを除外した上で近似線を引きたかったからである。

 

 

1年、3年、5年と線図が計3つある。本来1つの線図でパッとみて判断・評価できればわかりやすいのだが、残念ながらそのような表現方法、評価方法を知り得ていない。そこで、3つの線図から以下の手順で抽出した。

①プロットが比較的散らばっている3年の線図から近似線の右下側にあるものは、除外することにした。

②5年の線図を見てできるだけ左上にあるものを選んでみることにした。

念のため1年の線図でも左上にあることを確認した。

 

 ちなみに、この長い期間を優先しているのは、今回、長期に積み立てることを前提としたファンド選びであるため、できるだけ長い期間でより安定的に好実績をあげているものを選びたいからである。

 ただし、この条件だとファンド設定日から5年以上経過したものが対象となってしまう。

 

 その結果は・・・、以下のようになった。

 これらは線図を再掲すると、で橙色に着色したプロットに存在している。

[ハイリスク・ハイリターン寄り]

  三井住友・ライフビュー・バランスファンド70(積極型)

[ミドルリスク・ミドルリターン寄り]

  楽天資産形成ファンド

  三井住友TAM-SBI資産設計オープン(資産成長型) (愛称:スゴ6)

  年金積立グローバル・ラップ・バランス(成長型)

  マネックス資産設計ファンド<育成型>

  SMAM・グローバルバランスファンド(機動的資産配分型)

[ローリスク・ローリターン寄り]

  トレンド・アロケーション・オープン

 

 なかでも、個人的には、多少リスクを高めでも高いリターンを享受できる可能性のある、

 三井住友・ライフビュー・バランスファンド70(積極型)

が気になるところだ。こは線図上で赤色プロットにした。ここ1年でみても相対的にハイリターンとなっている。それにしても、このファンドってもともと年金を想定したファンドであったりする。いわば地味ではあるけれど手堅いところに良質なファンドがあったということ言えそうだ。

 後日また違った見方で調べてみたいと思う。