先に予約をいただいていた5歳の女の子が手織体験にやって来た。

勿論お母様と一緒にです。

初めての手織ですが本物の織機に座るとやる気満々です。

腕をいっぱいに伸ばしてレバーを操作しています。

外は竹島俊成苑です。あまりの寒さに人影も少なく

TCCの工房では少女が懸命に織機を操作しています。

一本の緯糸を通す事に全てを集中して筬を打ち込む、

その動作は原始の時代から明治時代までものつくりの基本として続いてきた。

 

私は少女に感想を聞いた

「楽しいですか?」

「楽しい」

と、少女は答えてくれた

「どんなところが楽しいですか」

「織ってる時」

なるほど、野暮な質問でした。

少女は質問に答えながらも織物制作に集中していた。

人間集中する物を持っていることは年齢に関わらず大切だと

思う次第であった。

 

私は集中力の持続時間が減って来たように思う今日この頃で、

雑念が多くてこれが厄介な物である。