新作にマフラーに挑戦の柘植さんですが

色糸が決まらなかった。

あれにしようかしら、これにしようかしら、

悩み抜いて決めたのがこの色だ。

渋い色のコーンに巻いた色を選んだが、この後意外な展開を見せた。

「あら!この糸こんなに良い色だったわ」

「本当に、整経の時にはわからなかったが経糸に張られたら凄い変化だわ]

「表面的に判断してはいけないわね」

ミックスした綿を紡いだ糸だが、そのカラー展開は、

整経本数と整経長によってカラーの変化は予測不可能である。

そして、織り始めると横糸の変化も加わり微妙なミックス感が

たまらない変化の面白さを見せて来たのである。

渋いと思ったら意外な結果を見せ始めた。

染めとは違う織りのミックス感の魅力の沼にハマると

抜け出せなくなってしまう魅力を秘めているのだ。