棉の種取り(綿繰り)から始まって、綿打ち、手紡ぎ作業と機織りと
三河木綿が出来るまでのフルコースを体験していただこうと企画してみました。

畑で採れた綿から糸を作り 織物まで体験できるのです。

前に予約を頂いたお客様がご来店です。

「三河木綿のフルコースを体験したいんですが」

さっそく棉と綿繰り機と弓と紡ぎ車が用意されて体験のはじまりです。
(私が手を離せない状況なので糸づくりの画像が無いのが残念です)

「棉の種を取るのに手で毟って(むしって)いては効率が悪いから棉繰り機が出来たのです」

「あれ?なぜ種だけ取れるのだろう、不思議だね」

次は綿打ち作業です。
「棉打ちは弓でやっていたんだ」
弓の弦の振動で綿の繊維が解れると
「わー!、綿菓子のようになった」

そしていよいよ主役の紡ぎ車の登場である
「糸紡ぎは棉が撚り込まれて強い糸になったりフワフワの糸になるんだ、さあ、ゆっくり綿を引いて」
「あれ!糸になった不思議だね」
「あっ!切れちゃった」

大変な苦労の末に一本の糸が出来ました。
「すごい体験をしちゃった」

さっそく用意された織機で自分の作った糸を織込みます。



「作った糸をどこへ織込むか考えて織って下さい」
「僕はここへ入れよう」
「私はここだわ」



そして、自分で作った糸と自分で選んだ糸で世界で一つの
コースターが出来上がりました。

夏休みの自由研究の宿題ができたのです。
棉の虫の話から、高速織機の話まで、布の話ばかりでしたがお疲れ様でした。

俊成苑は猛烈な熱風が吹いている、窓の外の棉の花もしおれそうだ。