ゼミでやってしまった。

まさに最大の大失態。

後輩のゼミ長と先生の机の中を勝手に開けて、今後のゼミ運営に必要な書類を見ていたのが、院生の口から先生にバレた。

もちろん、勝手に見るのは断じてやってはいけないことだ。

それはよく分かってる。

でも、ゼミ長という役柄上、危険を冒してまで把握しておかなければならないこともたくさんあるわけだ。

今までもそういうことがあったし、今回もそのうちの一つだった。

でも、それが知られてはいけない人間にバレた。

そのとき、別の院生は自分達をかばってくれたらしい。


今考えると自分自身情けないが、最初は、先生にバラした院生に怒りが向いてしまった。

何で先生に言いやがったんだって…。


しかし、このままではいけないと感じた。

そんなところで甘えている歳じゃない。

俺は来年から社会人として、銀行員として働く身。

最も信用が大切な業界に就職するのに、このままの状態にしていてはいけない。

自分がやったことは自分で責任をとらなあかん。

まして、後輩は3年、俺は4年。

俺が卒業を間際に控えてるっていう政治的配慮を抜きにしても、俺が上の人間として責任をとらなあかん。

院生や後輩と相談して、俺から先生に電話して謝罪した。

もちろん、先生は相当なるオカンムリ。

けど、それは仕方ないことだ。

明後日直接会いに行って、再び謝罪するつもりだ。

ある意味俺のゼミでの最後の大仕事になるかもしれない。

けど、絶対に責任は自分が取る。

院生や後輩とともに責任を共有するなんて、自分のちっぽけなプライドが断じて許さない。

大学を卒業した後、そして10年後…。

このことについて自分が一体どんな風に思い出すかなんて、今の自分には到底想像もつかないけど、少なくともその時クソ人間になっていないために、今やるべきことは必ずやり果たす。


もちろん多大なる反省をしなければならない。

しかし、一度起こしてしまった失敗をいつまでも引きずっているのはもっとクソだ。

その失敗の後に、一歩目の前進をいかに早く出せるかが肝心なんだ。

カッコいい大人になるために…Just do it.