Crazy for you~帰還 その17 カラユニパラレル~ | それからの成均館

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『成均館スキャンダル』の二次小説です。ブログ主はコロ応援隊隊員ですので多少の贔屓はご容赦下さいませ。

㊟成均館スキャンダルのパラレルです。
  本筋とは全く関係ありません。


 ユンシクと話をしたのは、
 家庭教師のバイトの時間が、
 ユニとずれていてまだ家にいた時。
 ヨリム先輩からメールが来たよ、と
 言うと、僕にもきたけど、ヘンなメールなんだ、
 とユンシクが笑ってスマホを見せた。

 『俺がいない間の花嫁修業は
  順調だったか?
  二年ぶりの再会だ!
  お前のきれいな顔と身体を 
  ピカピカに磨き上げて待っててくれ、
  マイ ハニ~ラブラブ

  5時に大学の正門前だぞ。
  ほかの男にナンパされるんじゃないぞ!』

 無言でスマホの画面を見るソンジュンに、

 「最後の待ち合わせの文章がなかったら、
  ヨリム先輩、彼女の一人にでも
  送ろうとしたのを、間違って僕に送ったのかと
  思うところだったよ!」

 とユンシクは笑った。

 「それでなんて返事したんだ?」

 「『了解。お帰りなさい。』」

 「・・・俺も全く同じ返事を送った・・・。」

 二人で顔を見合わせて笑い出す。
 少し気が楽になったソンジュンは、
 自分のところに来たメールを見せた。

 「・・・これって絶対姉さんのことだよね・・・。」

 「付き合っていることを隠す必要は
  何一つないが・・・どこまでしゃべらされるか
  怖いな・・・。」

 「別に困ることなんかないでしょ~?!」

 「ないけど・・・!!
  ユンシク、ヨリム先輩の『社会勉強』を
  忘れたのか?」

 「え~?!
  もしかして姉さんとソンジュンをネタに、
  ご指導がある?!」

 「俺が恐れているのはそれだ・・・。」

 「ちょっと姉さんが絡むのはいやだな~。」

 「俺だってイヤだよ。」

 「じゃあ、ご指導が入らないように
  どうするの?」

 「余計なことは言わない!」

 「でもソンジュン。
  僕、別にソンジュンたちのデートを
  覗いていたわけじゃないし、
  出かけた後のことは知らないよ。
  僕からは何の秘密も漏れないと思うけど・・・。」

 危ないのはソンジュンじゃない、と
 ユンシクは心配そうにソンジュンを見た。

 「大体、僕はソンジュンが姉さんに甘い彼氏だってことと、
  ほとんど毎日姉さんに会いにきてるってことしか
  知らないよ!」

 「ユンシク!」

 ソンジュンは叫んだ。

 「・・・それを言わないでくれ・・・。」

 ふえ?と間抜けな返事をしたユンシクは、
 しばらく考えてから笑い出した。

 「・・・そうだよね・・・。
  どんなに誘われても女の子に一瞥もしない
  カタブツソンジュンが、女の子に甘いって・・・
  邪魔なものを見るみたいに女の子を見る
  ソンジュンが・・・毎日会いに来るって・・・!!」

 衝撃の事実だよね~、と
 ユンシクの笑いは止まらない。

 「・・・一生言われそうだろ・・・。」

 そうだね~、とユンシクはやや気の毒そうな
 顔をした。

 「でも、そのうちばれるからさ、
  結局はからかわれるんだよ。
  覚悟しておきなよ。」

 それで、なんて返信が来たの、と
 ユンシクに聞かれて、ソンジュンは
 ヨンハの返信を見せた。

 『もしお望みなら、
  経験豊富なク・ヨンハ様の
  華麗なる女性遍歴をつづった本でも 
  参考にしたまえ!』

 楽しみにしてるみたいだね、と
 ユンシクがつぶやいた。

 僕のもヘンな返信だよ、と
 ユンシクが見せたスマホの画面。

 『結婚式は、1年後だ!』

 兵役に行っても、変わらない人は
 全く変わらないんだ、と
 ユンシクとソンジュンは、
 二人で深く納得して土曜日を迎えた。


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