卵巣腫瘍について | 卵巣腫瘍[境界悪性]を乗り越える!

卵巣腫瘍[境界悪性]を乗り越える!

2021年6月に卵巣腫瘍が見つかり、2021年8月 開腹手術にて右卵巣+付属器+大網切除。病理検査で「漿粘液性卵巣境界悪性IC1期」と診断。アラフォー独身、経過観察中。日々のあれこれを書いてます。

今さらながら、当時調べたこと、

初診担当医や主治医に教えてもらったことを

まとめてみようと思います。

 

卵巣腫瘍が見つかった時、

周りで卵巣の病気に罹患した人たち(4名)は

全員が見事に良性でした。

 

 

「卵巣腫瘍は9割が良性」と言われてるけど

私はまったく楽観視できなくて…その理由は

人間ドックで腹部エコーしてくれた医師に

言われた「実があるんだよね」という言葉が

引っかかっていたからです。

 

私の腫瘍にはいわゆる「充実部」があって、

(充実=卵巣表面がデコボコになってる状態)

これがあると良性の可能性は低くなります。

水分や血液が溜まっている場合は嚢腫=良性

それ以外の「充実部」がある場合は腫瘍=悪性

ざっくり言うとこんな感じに分けられるそう。

ちなみに私の卵巣エコー画像はド素人が見ても

認識できるくらいボコボコしてました。

 

そして卵巣の腫瘍は大きく3つに分けられます。

良性腫瘍

境界悪性腫瘍

悪性腫瘍(いわゆる卵巣がん)

 

充実が認められると

70%以上が悪性 

約10%が境界悪性と言われています。

 

 

私は人間ドック後に精密検査をしに行った

産婦人科病院の初診でズバッと

「少なくとも良性ではない」って言われたし、

この数字を実際に突き付けられちゃうと

も何だかんだで良性なんじゃないの?」

なんて考えはまったく浮かびませんでした。

 

さらに卵巣は腹腔・骨盤の奥にある臓器なので

乳がんなどのように細胞診はできません。

だからどんなにいい病院で色々な検査をしても

良性・境界悪性・悪性の事前判断は困難です。

私もそのことについては初診担当医からも

術前に主治医からも何度も念押しされました。

お腹を開いてみないと分からないよ、と。

 

がん専門病院として名高い高度医療機関で

私も一通りの検査をしたけど確定は出ず、

「卵巣がん疑い」の診断のまま入院しました。

 

最終診断が出るまでの流れは以下の通りです。

 

手術ではまず術中迅速病理診断をします。

手術開始と同時に腫瘍の一部を切り取って

それを病理診断に回します。

だいたい20~30分で悪性度が判明するので

その病理診断のもと術式を最終決定するのが

オーソドックスな流れということです。

(術式パターンは事前に主治医と話し合い済)

 

ちなみに迅速病理診断の精度は70~80%だと

私の主治医は言っていました。

ちなみに本当にお腹開いて病理診断しないと分からないので

ここまできて「良性でした」ということもあり得るのだとか😱

私は、もし良性だった場合そのまま手術終了と言われてました。

 

腹腔鏡という手術方法もありますが、

・腫瘍が大きい場合(私は10cm程度だった)

・悪性の可能性が高い場合

このような状況だと基本は開腹のようです。

 

腹腔鏡だと腫瘍を取り出す時に

細かく腫瘍を切り刻みながら摘出するので、

もし悪性だった場合、がん細胞が腹腔内に

散らばってしまうリスクがあるんだそう。

 

正確な病理検査結果が出るのは3週間後。

そこまではあくまでも見込みの話なので、

最後の最後まで、

「悪性」「境界悪性」かは分かりません。

 

結局、私は境界悪性だったけど、

ネット検索するととにかく情報が少なかった。

たまに境界悪性に言及してる記事もあるけど

「治療は卵巣がんに準ずる」と書いてあったり、

「悪性度の低いがん」と書いているところも。

化学療法が必要だと言う医師もいれば、

必要ないという医師もいらっしゃいます。

 

要はケースバイケースなんですよね。

 

最後の最後まで悪性と境界悪性の違いが

いまいちよく分からなかった私は、

術前面談で主治医に

「悪性と境界悪性は、

 別物って考えていいんですか?」

って質問しました。私の主治医は、

「そうですね、別物です」と答えてくれました。

 

ひとまず私は主治医を信じました。

そうじゃないと話が進まないし、

それだけ境界悪性ってグレーゾーンなやつ。

 

私の場合、採取した腫瘍や卵管、大網、腹水、

胸水にハイグレードのがん細胞はなかったので

現段階では化学療法をしていません。

今後は分からないけど、私のように、

化学療法をしなくていい境界悪性もあります。

 

そして、この一連の経験をして思ったことは、

知識を持っておくことは大事だということ。

 

ネットの情報を見てばかりいると

良くないことばかり考えてしまって凹んだり、

時にものすごく滅入ってしまうから

私は途中で検索するのをやめてしまいました。

まずは目の前の検査を1つ1つこなしていって、

結果が出たらその都度考えようって。

 

でも、備えや知識があれば、

動揺せず、安心する場合もあります。


最終病理検査の結果を聞きに行った日、

主治医に「ステージ1」であると言われて

悪性腫瘍はがんではないと思っていた私は

ステージという言葉にかなりうろたえました。

境界悪性はあくまでも「悪性腫瘍」なので、

最終的にはがん同様、ステージがつくことを

その時はじめて知ったんです。

 

あちこちにある情報を鵜呑みにして

必要以上に恐れ怯えることはしたくないけど、

病気に関してはある程度の知識を有して

動揺しない心構えも必要なことだと思います。

 

そして得た知識を主治医にぶつけてみたり

納得するまで説明をしてもらうことも大事。

ちょっとでも疑念を残したままだと

主治医との信頼関係は築けないと思うし、

治療に対しても懐疑的になってよくない。

 

命を預ける相手だからこそまずは敬意をもって

そして自分が納得するまで

ぶつかっていくべきだと思いました。

 

注意2023年9月追記注意

同じ病院・同じ婦人科の医師であっても、

境界悪性に対する考え方の違いがありました。

 

先日、経過観察で当たった外来担当医は、

「境界悪性は転移・再発率が低めのがん」と言い

そういう認識でいて下さい、と。

 

以前の主治医と今回の医師、

どちらの考えが正しいのか私は分かりませんし

おそらくどちらも正しいんだと思います。

私は今も境界悪性のことを色々調べているし、

そういう考えの医師がいるのは分かってたので

「へぇこの先生はそういう考えの人なのか」

と思った次第です🤔

 

何にせよやっぱり情報はなるべく持っていて、

医師と納得いくまで話し合うことが大事。