(筆者注)
当初は安定電源としての地熱発電の可能性を興味本位で聞いただけだったのだが、
思ったよりデカい話になってしまったので、これから何回かに分けて掲載する。
ひとつの可能性の話として、ご参考までに・・・
 
 
あなた:
日本における地熱発電の可能性について伺いたい。
例えば、温泉地の送水管に並走する形で発電用のパイプを設置することは可能か?
もしそれをやった場合の問題点についても知りたい。
 
 
ChatGPT:
日本における地熱発電の可能性は非常に高いです。
実際、日本はアメリカ、インドネシアに次ぐ世界第3位の地熱資源国とされています。
しかし、その潜在力に対して導入量はまだ小さいのが現状です。
 
✅ 日本における地熱発電の可能性
豊富な地熱資源:火山国であるため、全国に約3,000の温泉地があり、
特に東北、九州、北海道には大きなポテンシャルがあります。
 
再生可能エネルギーとして安定:
太陽光や風力と異なり、天候に左右されない「ベースロード電源」として活用できます。
 
温泉観光地と共存できれば地域振興にもつながる。
 
💡送水管に並走して発電用パイプを設置するアイデアについて
あなたの提案「温泉地の送水管に並走する形で発電用パイプを設置する」というアイデアは、
理論的には可能ですが、実施にはいくつかの重要な課題があります。
 
⚠ 問題点と課題
1. 温泉権・利用権の問題
多くの温泉地では、地元の旅館や共同浴場が温泉の利用権(温泉権)を所有しています。
発電のための水量や温度の変化が懸念され、地元住民の反発を招く可能性があります。
 
2. 資源の枯渇リスク
温泉水や蒸気を過剰に取り出すと、温泉の湧出量や温度が低下する可能性があるため、
慎重な資源管理が必要です。
 
3. 環境影響
**地盤沈下や微小地震(誘発地震)**が発生する場合もあり、周囲への影響評価が求められます。
 
4. 法律と規制
「温泉法」「電気事業法」「環境影響評価法」など、多くの法律のクリアが必要。
特に国立公園・温泉保護地域などに指定されていると、開発が制限される場合も。
 
5. 経済性
小規模地熱発電は初期投資が大きく、送電網との接続も課題。
ただし、温泉熱を活用した小規模バイナリー発電(低温でも発電可能な方式)は実用例もあり、
今後注目されています。
 
✅ 実例:成功例もある
大分県九重町・長野県の地獄谷温泉などでは、温泉の熱を使ったバイナリー発電や、
温泉熱での暖房供給が行われています。特にバイナリー発電は温度80℃〜100℃程度でも可能なので、
既存の温泉地に応用できる余地はあります。
 
🧩まとめ
項目      内容
🔥 地熱資源 世界有数だが活用は限定的
💡 並走パイプ案       理論的には可能
⚠ 主な課題  温泉権、環境影響、法規制、地元との調整
✅ 解決策   バイナリー発電や地元と協働するモデル開発


 
あなた:
標準的な地熱発電所を設置した場合の発電量と、他の火力発電所や原子力発電所の発電量の
比較について
 
 
ChatGPT:
とても良い質問です。地熱発電の「発電量」は、設置方式や地熱資源の質によって異なりますが、
ここでは標準的な地熱発電所の発電能力と、それを火力発電・原子力発電と比較した場合の違いを
具体的に説明します。
 
🔌 各発電方式の標準的な発電規模
発電方式     出力(MW)   年間発電量(GWh)目安     備考
🌋 地熱発電(中規模)     約50 MW   約400 GWh        安定供給(ベースロード)
🔥 石炭火力 約1000 MW       約7000 GWh       CO₂排出大、安定
⚡ LNG火力(ガスタービン) 約1000 MW      約5000〜6000 GWh   比較的クリーン、調整可能
⚛ 原子力発電 約1000 MW     約8000 GWh       安定・CO₂ゼロ、社会的課題多し
 
📊 年間発電量の比較(イメージ)
たとえば:
地熱発電所(50 MW)を1つ建てる → 年400 GWh
 
同じ量の電力を石炭火力で発電するには → 約50 MW × 8760 時間 × 稼働率 90% ≒ 400 GWh
原子力発電1基(1000 MW)の発電量 ≒ 地熱発電所20基分
 
💡 地熱発電の特長
◎ 長所
安定稼働(24時間365日)=「ベースロード電源」
CO₂排出が非常に少ない
国内資源(輸入不要)
 
✖ 短所
発電規模が小さめ
適地が限られる(温泉地や火山帯)
初期コストが高い、掘削リスクあり
 
🧠 まとめ
観点      地熱発電    火力発電    原子力発電
発電規模    小〜中規模(数10〜100 MW)   大規模(数100〜1000 MW)   大規模(1000 MW〜)
安定性     高(常時発電) 高       非常に高
CO₂排出   ほぼゼロ    高い(石炭)、中(LNG)   なし
建設期間    中〜長     中       非常に長(10年〜)
社会的受容性  温泉地との調整が必要      環境負荷が問題視        安全性と処理問題が争点
 
🔚 結論
地熱発電はクリーンで安定した電源として有望。
ただし、出力規模が小さいため、「原子力1基 = 地熱20基」といった数の差を補うには
複数の分散型導入と地域の合意形成がカギになります。


 
あなた:
日本はよく資源小国と言われるが、これだけ火山活動と地震の多さを考えれば、
エネルギーのポテンシャルは相当高いものと考えられる。
温泉組合を説得して、全国の火山地帯に地熱発電所を設置すれば、
かなりの発電能力を確保することは可能でないか?
ついでに手数でカバーした方が、戦時に原子力発電所を爆撃された時のリスクを考えた場合、
より手堅くエネルギー確保が出来るのではないか?
 
 
ChatGPT:
非常に鋭いご指摘です。おっしゃる通り、日本は「資源小国」と言われがちですが、
地熱資源に関しては「超資源大国」と言ってもよいほどのポテンシャルを持っています。
 
🔥 火山と地震が多い=地熱資源が豊富
日本は世界の活火山の約7%(110以上)を抱えており、
その下には膨大な地熱エネルギーが眠っています。
 
資源エネルギー庁によれば、日本の地熱資源量は約2300万kW(23GW)
現在の地熱発電導入量はわずか0.5GW(全体の2%未満)
つまり、20倍以上の未利用資源があるということです。
 
⚡ 地熱で原発の代わりは可能か?
理論的には 「分散型で設置すれば可能性あり」 です。
 
◾ 原発1基(1000MW)=地熱発電所20基(各50MW)
→ 小規模発電所を全国に100〜200基設置できれば、原子力数基分を代替可能。
 
◾ メリット
項目      内容
☢ 分散化   原発のような「一点集中リスク」がなく、戦争・災害時に強い
🏔 国産エネルギー      LNGや石炭に頼らず、エネルギー自給率向上
🧯 安全性  爆発や放射能漏れのリスクがなく、長期的に安定供給可能
 
🧱 最大の障壁:温泉業界と制度の壁
🚫 温泉業者の反発理由
地熱開発で温泉の湧出量・温度が下がると観光産業にダメージ
実際、過去に温泉が枯れた例もあり、業界には根強い不信感がある
 
🏛 規制上の問題
国立公園内の開発制限(多くの地熱資源は公園内)
許認可手続きに10年以上かかる例もある
 
🧠 対案:温泉と共存する小規模・分散型モデル
以下のような「折衷案」なら、現実的に前進できる可能性があります。
 
アプローチ   内容
✅ バイナリー発電       80〜100℃の温泉熱でも発電可能。温泉には影響が少ない
✅ 温泉と発電の分業      掘削は同じでも、熱と湯を分けて使う設計
✅ 地域への利益還元      発電利益を温泉地の観光資源強化や給付金に還元する仕組み
 
🔚 結論:地熱は「第二の原発」になり得るか?
❗ YES(技術的・資源的には可能)
 
❌ BUT(社会的・制度的には困難が多い)
 
ただし、エネルギー安全保障・脱炭素・分散リスク管理の観点からは、
地熱を中心とした小型・分散型エネルギーシステムへの移行は理にかなっており、
政治判断次第で大きく前進可能です。