映画「サンシャイン・クリーニング」 | 茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~

映画「サンシャイン・クリーニング」

原題:Sunshine Cleaning
サンシャインという言葉からは想像できない惨たらしい現場、肉片やら血しぶきやら体液やらが飛び散り悪臭を放ち死者の魂さえ彷徨っていそうなのに・・・

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それなのにハッピーエンドな家族再生の物語なんだよね、情緒不安定でアルバイトも長続きしない妹のノラ(エミリー・ブラント)、女性教師の足を舐めて小学校を退学になってしまう変わり者な息子のオスカー(ジェイソン・スペヴァック)、訪問販売で失敗を繰り返す父親のジョー(アラン・アーキン)、そして高校時代はチアリーダーのスターだった主人公ローズ(エイミー・アダムス)はかつての恋人と不毛な不倫を繰り返すシングルマザー、人生の負け組みを絵に描いたような家族だけど、息子を私立の学校に転校させるために一念発起で始めるのが事件現場のハウスクリーニング、でも結局はダメダメな家族の浅はかさを露呈してしまうことになるわけだけど、それでも落ちるとこまで落ちて家族の絆は深まり再生していくことになるんだよね、片腕のウィンストン(クリフトン・コリンズ・Jr)がローズの商売を助け、子守も引き受け、誕生会ではまるで家族の一員になったように振舞う、ハンデのある彼のそんな人情に微笑ましささえ感じられる、あの「リトル・ミス・サンシャイン」の不幸な中にも突き抜けた明るい感動ほどではなくとも、この家族もやっぱりサンシャインなのがいいところ。

サンシャイン・クリーニング