映画「onceダブリンの街角で」 | 茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~

映画「onceダブリンの街角で」

原題:Once
引き裂かれ沈む夕陽に暮れなずむ2人、一度だけの出会い、一度だけの触れ合いで心を通わす~儚くも切なく哀しい、けれど希望に満ちたラブストーリー~

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ダブリンの街角で今日もギターをかき鳴らし歌声を響かせる男(グレン・ハンサード)、恋人が彼の元から去り今なお寂しい思いをストリートにぶつける日々、ある日、彼の前に立ち止まり話しかける花売りの女性(マルケタ・イルグロヴァ)、彼女は夫をチェコに残し母親と幼い娘を連れてアイルラアンドに出稼ぐ身、彼の魂の叫びのような歌に惹かれる。不思議なほどに打ち解けた2人はお互いの家を行き来する仲になり、街で見つけたストリート・バンドとともにレコーディングまでも果たす。
彼は彼女に恋心を抱くけど、哀しいかな彼女は人妻、彼女も彼に好意を持つけど、夫は捨ててよくとも子連れにおばあちゃんまで抱える身の上、それでも2人で共有した時間は楽しく、お互いに持つわだかまりもこだわりも、すべてが氷解したかのように、正しく進むべき道を選択する。それがいいんだよね、人生の悲哀が滲む物語だけど、あからさまなハッピーエンドでもなく、現実感がタップリで素晴らしい。勿論「FALLING SLOWLY」とか「IF YOU WANT ME」とか場面に応じてふんだんに登場する楽曲たちもシミジミと素晴らしい。

(wowow)  onceダブリンの街角で