映画「トンマッコルへようこそ」 | 茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~

映画「トンマッコルへようこそ」

原題:Welcome to Dongmakgol
北から南から空から、死地を求めてトンマッコルへと兵士が集う。山奥のメルヘンチックなその村に一体何があるというの、子供のように純粋な心の住む村・・
トンマッコルへようこそ Welcome to Dongmakgol

1950年、朝鮮半島を分断する戦いも米韓軍の仁川上陸によって終焉を迎えようとしている頃、米海軍大尉スミス(スティーブ・テシュラー)の偵察機がトンマッコル近くに不時着、村人に助けられる。そこへ脱走兵の韓国軍少尉ピョ・ヒョンチョル(シン・ハギュン)と隊からはぐれた韓国軍衛生兵ムン・サンサン(ソ・ジェギョン)、さらには敗走中の人民軍中隊長リ・スファ(チョン・ジェヨン)と人民軍下士官チャン・ヨンヒ(イム・ハリョン)と人民軍少年兵ソ・テッキ(リュ・ドックァン)が現れた。韓国軍と人民軍は銃やら手榴弾やら構えて夜通し対峙するが純朴なる村人を傷つけてはいけないと、お互い武器を収める。・・ただ頭の弱いヨイル(カン・ヘジョン)が面白がって手榴弾のピンを抜いてしまったため食物庫を吹っ飛ばしてしまい、兵士たちは協力して畑仕事を手伝う羽目になるが、戦争とは無縁の穏やかな村人たちに接するうち過去を引きずる兵士たちも癒され敵味方なく打ち解ける・・。
よく分からなかったのは、蝶の大群が迎撃したとはいえスミス大尉の救出部隊がパラシュート降下したとき、なぜ生存者が5名だけ?・・降下した後で無線連絡してたはずなのにいつの間に壊れたの?・・結果、韓国軍、人民軍の兵士計5人は村を救うために南北連合軍を結成し壮絶なる戦死を遂げるのだが・・ファンタジーな要素と凄絶な戦闘シーンが入り混じる。韓国では6人に1人が観たというほど、それほど、感銘を受けるようなものではないが、どさくさの中でヨイルが息を引き取るところはフルオーケストラの効果も絶大で思わず泣きそうになる。そして、小銃と機銃とバズーカで戦闘機と爆撃隊の大群に立ち向かう様は圧巻だ。一番可哀そうなのは、行き場を失った男たちの死に花の巻き添えにされて、それでも潔く戦い抜いて死んでいった男かもしれない・・。平和は尊いもの。(レイトショー)  トンマッコルへようこそ