失われたコードを捜し求めて 夢幻の音の帯を 記憶の壁につりさげる

溜息の中恍惚の文字を シフォンの指先で

破り捨てられたハートの鍵を つなぎあわせても

 

再現出来ない ジグソウ・パズル  再現出来ない ジグソウ・パズル

 

通り過ぎた時間を追い続けても 無口な風の中は 叫びの声も届かない

その場しのぎの快楽の文字を みだらな旋律で

やみくもに書いてもあの日の夜は もう二度と帰らない

 

再現出来ない ジグソウ・パズル  再現出来ない ジグソウ・パズル

答えがない コードがない ジグソウ・バズル

 

再現出来ない ジグソウ・パズル・・・


 

(───「再現出来ないジグソウ・パズル」 詞:柴山俊之 曲:下山淳)


 

 

 

 ←'88年の解散ライブでの演奏です。


 

 

  はぃどーもこんばんわぁぁ。吹奏楽コンクールではいまいち納得できない演奏。県大会には進めるものの、うれしさも半分。ちとショックが抜けていません。

 

 

  でだ。

 

 

  やや沈んだ気分に喝を入れようと(苦笑)、昨日の真夜中にヘッドホンで大音量で聴いてたのがコレ。一応「公式には」ルースターズのラストアルバム、ということになります。タイトルは「四つのピース」。まさに「ルースターズ」という名のパズルがバラバラの「ピース」になってしまった。

 

  この「再現出来ない~」などのように、ルースターズ解散を前提にしたアルバムであることが歌詞のなかに随所に現れています。花田がボーカルをとるようになった、通称「後期ルースターズ」の中でも最高傑作だと思っています。

 

  前作「PASSENGER」リリース後のドラムスとベースの脱退(解雇、との説も)やら何やらゴタゴタし始めた時期。これがラストアルバム、と初めから決めての録音だったようです。なんかフッきれたような印象。全10曲中、下山が6曲を書いています(うち3曲はボーカルもとっています)。どちらかといえば、花田よりも下山色の強いアルバムでもあります。

 

 ま、正直なところストレートで骨太な曲調の花田作品と、シュールでサイケデリックな下山の作品と、二人の曲調の違いが明確で一枚のアルバムとしては統一感のないバラバラな印象もあるのですが・・・それもまた妙にカッコいいんですよねー、スリリングで。ビートルズの「Let it be」あたりのような。「あーもう終わりなんだなー」というような、そんな感じ。


  メンバーフォト。左から新メンバーの三原重夫(Ds.元ローザ・ルクセンブルグ→メトロファルス→スターリン。現在はドラムチューナー)、花田裕之(Vo.、Gt.)、同じく新メンバー、穴井仁吉(Bs.元ロッカーズ、ウィラード。現モスキート・スパイラル)、下山淳(Gt.、Vo.)。リズム隊はこのアルバムから参加のベテラン&腕ッコキプレーヤー(というか、ラストアルバム製作のために呼ばれたようです)。その新メンバー三原氏、のちに個人ブログで、「ルースターズが解散することは薄々感じていてはいたが実際は知らされていなかったらしい」です。そのため「出来れば最初から言ってほしかった」とも述べておりました。

 

 で。

 

  今でこそR.R.Gで一緒に演っている花田・下山両氏、この頃はかなり対立していたそうで。Ds.の三原も前出の個人ブログで「二人があまり話をしないのが気になっていた」と険悪な仲の両氏を心配していたそうです。はっきりしたことは不明ですが、花田はさっさとバンドを解散したかったらしいですが、下山が反対(契約の関係もあったんでしょうね)、このリズム隊も下山が連れてきたらしいです(特にも穴井と下山は以前一緒に「ゲイノーブラーズ」と称して、元スターリン、遠藤ミチロウのバックバンドをやっていたようです)。

 

 花田にしてみれば、もういい加減「ルースターズ」という看板を下ろしたかったのかもしれません。突然終わったオリジナル四人でのバンド、次々に降ってくるトラブル、メンバーチェンジ、振るわぬセールス・・・。フロントマン・大江慎也脱退後のルースターズの暖簾を守っていた花田にとってもここが限界、だったんでしょうねー。とはいえ、せっかく超強力なリズム隊を得たところでもう少しこのメンツでのルースターズのアルバムを聴いてみたかったですね。残念です。


 

 1988年7月。The Roosterz 解散。

 


 

 と、いうワケで今日はもう寝ます。では。股。