ハーブには各々に様々な有効成分が含まれていますが、
ハーブティーを飲用することでは摂れないということがあるのです。
水溶性成分
脂溶性成分
大きく分けると水に溶ける成分(水溶性)と
油に溶ける成分(脂溶性)に分けられます。
ある成分を摂りたいと思っても、その成分が脂溶性なので、



→ハーブティーで摂取可能。
アルカロイド
中枢(脳、脊髄)性の鎮静・鎮痛・興奮作用などがあります。
そのため、ケシに含まれるモルヒネのように、医薬品や医薬品の原料に用いられています。
コーヒーやマテに含まれるカフェイン、
パッションフラワーに含まれるハルマンやハルモールなどです。
植物酸
酸味によって食欲を増すとともに、
エネルギー代謝に関わり疲労を回復します。
レモンに含まれるクエン酸やリンゴのリンゴ酸が有名ですよね。
ハーブだと、クランベリーに含まれるキナ酸・クエン酸・リンゴ酸、
ハイビスカスに含まれるクエン酸・リンゴ酸・ハイビスカス酸などです。
タンニン
タンパク質と反応して収れん作用や
下痢止めの作用をもたらします。
ラズベリーリーフやザクロに含まれるエラグ酸、
ウィッチヘーゼルに含まれるプロアントシアニジンなどです。
苦味質
唾液や消化液を分泌させ、消化促進・強肝・利胆・緩下作用をもたらします。
精神面にも賦活効果があります。
ダンディライオンに含まれるタラキサシン、
アーティチョークに含まれるシナリンやシナロピクリン、
サフランに含まれるピクロクロシンなどがあります。
粘液質
粘液質は水分を吸収すると膨潤し、
消化管や泌尿器、呼吸器の粘膜を覆って痛みをやわらげ、治癒を促します。
マシュマロウ、ウスベニアオイ、フラックスシード、リンデン、エルダーフラワーなどに含まれています。
配糖体
強心・利尿・鎮咳・瀉下・去痰などの薬理作用をもたらします。
ヒースに含まれるアルブチン、
デビルズクロウに含まれるハルパゴシドなどです。
ビタミンC
ローズヒップには、レモンの20~40倍のビタミンCが含まれています。
ビタミンCはシミなどの色素沈着の予防やコラーゲン合成に関わります。
フラボノイド
発汗・利尿・鎮静・鎮痙・毛細血管保護・キレート作用(体に吸収しにくいミネラルを包みこんで、体に吸収しやすい形に変える働き)などをもたらします。
カレンデュラに含まれるクエルセチン、
ジャーマンカモミールに含まれるアピゲニンやルテオリン、
エルダーフラワーに含まれるルチンやクエルシトリン、
パッションフラワーに含まれるビテキシンなどがあります。
ポリフェノール
ポリフェノールは、植物にとって自らを紫外線による酸化傷害や病原菌から守るための生体防御成分です。
人にとっては抗酸化・消炎・抗菌・アレルギー反応抑制・動脈硬化予防・糖吸収抑制・発ガン抑制など様々な機能をもたらします。
ミネラル
利尿作用をもたらすカリウムは、ネトル、エルダーフラワー、クミスクチン、ハイビスカス、マテ、ダンディライオンに含まれています。
造血に役立つ鉄は、ネトル、オート、マルベリー、ハイビスカス、マテに含まれています。
亜鉛は、マルベリー、オートに多く含まれ、
味覚・嗅覚などの感覚機能や性腺・免疫機能を正常に保ちます。
爪・歯・骨などを支えるカルシウムは、マルベリー、ネトル、マテに含まれています。


→食用オイルに漬けたり、サプリメントが有効。
植物をアルコール類に浸したチンキ剤なら、水溶性成分も脂溶性成分も取り出せます
難溶性
...溶けない→腸まで届きます。
カロテノイド
ニンジンのカロテンやカレンデュラのルテイン、
トマトのリコピン、ダンディライオンのルテインなどです。
体内で必要に応じてビタミンAに変換され、目や皮膚粘膜を正常に保ちます。
ビタミンAに変換されないカロテノイドにも、活性酸素消去や発ガン抑制があるそうです

ステロール
腸管からのコレステロールの吸収を抑え、
脂質異常症や良性前立腺肥大症の改善に有効です。
アーティチョークやダンディライオンに含まれるタラキサステロール、
ネトルの根のシトステロール、
ソウルパルメットに含まれるシトステロールやスティグマステロールなどがあります。
ビタミンA、D、E、K
ビタミンEは、動脈硬化性疾患や内分泌系の不調の改善によいです。
ハーブではありませんが、小麦胚芽油、グリーンナッツ油、大豆油などに含まれています。


お子様には使えなかったり、保存に注意が必要ですが、
チンキ剤にすると飲用だけでなく、湿布剤やローションに入れたりと、外用にも使えますのでとても便利です





多糖類
ダンディライオンに含まれるイヌリンには、ビフィズス菌の増殖を促し、腸内環境の改善に役立ちます

色々と書いてしまいましたが、
ハーブの味とか香りとかを楽しむことも大事かと思うので、
成分
成分
と力まずにお気軽にお楽しみ下さいね




