★テーマ
3つの世界:
エンタープライズ、
ソーシャル/ゲーム
スタートアップ
●スピーカー
玉川 憲 氏
三谷 慶一郎 氏
伊藤 直也 氏
孫 泰蔵 氏
玉川さん
AWSを日本で立ち上げるために色々やってる
お客とやり取りしていると、それぞれ全全治が
●日本IT業界は2つの世界に袂を分かったように見える
○エンタープライズ
・大資本
・高可用性
・高コスト
・主に業務システム
IT=インフォメーションテクノロジー
○ソーシャル/ゲーム
・高成長率
・新技術
・スピード重視
・低コスト
IT=インターネットテクノロジー
○現在はさらに3つの世界に分かれて来た
・エンタープライズ
・ソーシャル/ゲーム
・スタートアップ
○会場のアンケート(属している世界)
・エンタープライズ6~7割
・ソーシャル/ゲーム2~3割
・スタートアップ10人くらい
○ワーク・シフト
変化に目を閉ざしてはいけない
過去の成功例が未来に通用すると決めつけてはいけない
働き方を予測し、始審的幸福と豊かさを得られる働き方を身につける
未来に目を向ける
○所属している世界の本質を観るには?
・自らが属する世界から距離を取って眺める
●エンタープライズの今までとこれから
~今まで~
○目的
・省力化、自動化が目的
・バックオフィス業務中心が対象
・信頼性、安全性を含む高品質を重視
・成功要因は要求仕様の習得と大規模プロマネの安定的促進
○重要インフラを中心に今後も領域としては存在
・企業、企業群だけでなく、社会全体としてのバリューチェイン構築もテーマとして出現
・二つのグローバル化が進む
(グローバル企業への対応とグローバルな開発リソースのマネジメント)
○民間IT投資の伸び
・日本はほとんど変わっていない
・今ここまで増えていないのは日本くらい
○IT投資に寄る生鮮性向上比較
・アメリカ
┗80年代頃のアメリカでは大して向上していない(ソローズ・パラドクス)
┗00年代になったやっと効果が出て来た
・日本
┗アメリカとは真逆で、80年代はどんどん向上して、00年代は伸びなくなってきた
・80年代は現場の省力化、自動化がIT導入が主目的
┗現場レベルの高い日本ではICTで大きな成果を上げていた
・00年代以降は新たなサービスやビジネスモデルを構築し、企業を変革するためにITをかつよす売る方向に変化している
┗これが日本では上手くいっていないのでは?
~これから~
自動化、省力化→付加価値送出にシフトして行く必要があるのでは?
○CIOミッションの変化
・今まではITを使って便利にすればいいだったのを、ITで新しい物を作るという方向に行く
○IT人材ケイパビリティの変化
・マーケティングの能力を求められる(情報活用によって、新サービス、新製品開発を企画する)
○ITを使って人間に出来ることを便利にするのではなく、ITでしか出来ないことを行う(付加価値)
・対象はフロント業務中心。エンドユーザ視点を持つ
・迅速性を重視
・ユーザとともに構想する「デザイン型人材」が必要
・言語化されていない課題の発見
・解決に向けた集合地の活用
・評価を繰り返すことによる成熟化
・新しいパラダイムへシフトしていくためいmStart upやSocial/Gameの世界との協調が重要
○まとめると
・省力化、自動化の業務は残ってはいくが、大きく伸びる物ではない
・そのために付加価値を作って行く必要がある
○なぜアメリカで出来て日本に出来なかったのか?
・ビジネスモデルや文化の違い
・アメリカはダメだったら全部切り捨てて入れ替えるということもやる
┗日本ではそれがないので古い世界が延々と生き続けているところもある
●Webサービスの世界
○ウェブサービスとは?
・2つのB2Cサービス
①既存のビジネスをITで提供
┗EC、交通予約、物流、保険、銀行窓口
┗Amazonm、楽天、JR
②ITそのもので価値提供を行う
┗検索、SNS、コミュニティ、ゲーム
┗Google、Facebook、Twitter、GREE/DeNA
・一般的に②の方のことを言うことが多い
~これまで~
○まずはGoogleが出て来た
・Googleが広まった後に、色々なベンチャーが出て来た(Web2.0の時代)
・WebはGoogleが色々やってしまうので、Googleがやっていないところで攻めなきゃ行けないとベンチャーが立ち上がった
・その当時Googleはコミュニティとかの面が弱かったので、みんなソーシャルの分野から攻めようとした
・Google→Web2.0→Facebook→POST PCという時代の流れ
○POST PC
・今はスマフォのシェアがほとんどで、PCでのインターネットは頭打ち感がある
┗世界のインターネットアクセスは、スマフォが6割を占める
○PCインターネットの終わり
・結局儲かったのはGoogleだけ
┗そのGoogleが飲み込んだのは広告事業の資本のみ
┗その他の物は、既にある物をインターネットでやっただけで、資本を飲み込めていない
┗Facebookは違うんじゃないかと言われたが、結局収益は広告がほとんど
○Webの理想は相対化
・Facebook/TwitterによりWebは大衆化
・Googleすらも相対化
・英語圏のインターネット相対化
・日本はいつか通った道
┗ガラケー→スマートフォンでグローバル化
○開発トレンド
・AWS
・継続的デリバリー
・Githubを使ったソーシャルコーディング
○現状の課題
・人が増え過ぎてる
┗モバイルプラットフォームの寡占、アプリストアの飽和
┗前は個人で作って儲けられるようなことがあったが、今は資本のある人間じゃないとなかなか難しくなってる
┗国内市場の相対的縮小、飽和
┗Webの大衆化
○インターネットを使っている人の人口が変わっている
・昔は日本は回線が早くても人口が少なく、英語圏か先進国だった
・今はアジア(ほとんど中国)、ヨーロッパの方が人口が多い
・スマフォによるインターネットへの接続が増えた影響
・ケニアのような原住民的な生活をしている国でも、スマフォだけ持っていて電話をかけたりオンライン決済をしたりということもある
~これから~
Webは今まで付加価値の部分だけをやってきた
エンタープライズは付加価値の部分に手を付けようとして、今Webと合流しようとしている
これからアジャイルの開発手法等、どれだけエンタープライズに取り込んで行けるか
○成功例
・昨年の大統領選の選挙活動で使ったサイト
┗ジキルというRubyで作られたCMSを使っていた
┗EC2のサーバ1000台くらい使った
┗言語はruby、python
┗データドリブンで意思決定したかったからこれを使った
┗メルマガが一番の効果があった
┗これからこういう事例が増えて行くきっかけになったのでは
政府の使うようなサービスでWebのスピード重視の開発をしたのは新しい。
2008年の大統領選ではSIerのようなガチガチのやり方でやって肝心なところで障害を起こしていたのでやり方をガラッと変えた。
今回はロムニーがSIerのやり方で障害を起こしていた。
○Webサービス開発
・建前のないベスト・プラクティス
┗事例がなくてもいい技術を使っていけばいい
┗これからもWebサービスがフロンティアであるべき
○インターネット
・モバイルインターネットの波には抗えない(乗っかるしかない)
┗・・・がWebの理想を捨ててしまっていいのか?
○Webはインターネットになった。
・自分が何を作るかに色々な哲学を持って行かなければならない時代になった
インターネットは友達とつながって、必要な物を探すのに使うというのがスタンダードになってきた。
昔のように誰でも触れて、不特定多数の誰とでもつながれる、みたいな理想は消えつつある。
●スタートアップの世界
~ベンチャーを取り巻く環境~
○年間の投融資金額(BECKの統計)
・減ってる
┗2006年の半分
┗アメリカの20分の1くらい
┗IPOの件数でも少ない
・だが、悲観的になる必要なんて全くない
・この手の統計は、新しい企業はほとんど入っていない
┗若い人が起業して、そこに投資しようと言うエンジェル投資家もいっぱいいる
┗日経平均は10年間下落しているが、上場している全ての企業で見ると、57%の企業は株価が上がっている
○誰でもスタートアップ出来る時代に
・昔ラグナロクを立ち上げた時は、3億円くらいのお金がかかった
┗今AWSで同じスペックのものを作ろうとしたら、月15万くらいで出来る
┗10年でこんなにも変わった
・本当にいい物であれば、ソーシャルネットワークを通じてどんどん広まったりする
・こんなにもスタートアップが出来る時代が来たのか
┗もし失敗してもバイトすれば死にやしないし、転職だってやろうと思えば出来る
・大学生がサークルで作ったカメラアプリがいきなり70万ダウンロードとかいきなりされた事例もある
┗ダウンロードの日本の比率は20%くらいだった
┗台湾や南米の方からダウンロードされたりしてた
┗その大学生が起業しようかと考えていたが、昔はこんなこと考えられなかった
○EXIT戦略はM&Aが主流に
・IPOが少ないのも気にすることない
・ビジネスモデルがないだとか、同マネタイズするかとか考えるのはナンセンス
・いいと思うサービスを作る
ベンチャーのカジュアル化、大衆化→スタートアップムーブメント
○シリコンバレー(スタートアップのメッカ)
・人口100万人だが、年間で17000社作られ、12000社が潰れてる
┗毎年5000社は増えて来ている
・ベンチャー生態系が出来ている(環境が整っている)
┗育成する仕組み
┗担保がなくてもお金を貸してくれる融資プログラム
┗投資家を育てる機関
┗アクセラレーター
・日本はまだまだ砂漠状態
・シリコンバレーはアジアとか、色んな国の優秀な人材が集まって来ている
○ベンチャー生態系を作るためにやっている取り組み
・MOVIDA School
・ワークショップ
・ピッチトレーニング
・Demo Day
これでは種の芽が出るところまでしか見れないので、もっと色々な環境が必要
手を動かして物を作れる人は貴重
シリコンバレーでも技術者は取り合いになる
いい物であれば、事業計画とか全く見ずに人物とプロトタイプだけ見て500万までは即決で投資するというのをやっている
2030年までに東アジアに世界一のベンチャー生態系を作りたい。
韓国や中国にもスタートアップアクセラレーターと呼ばれる物は出てきている
●パネルディスカッション
○ウルトラエコシステムでどんな影響が?
・スマフォ&タブレット
・Facebook&Twitter
・AWSクラウド
Q.エンタープライズでどう使って行くか?
・開発がコモディティになってくる
・日本で最初のSEは東京オリンピックだった
・こういう風な技術を使い倒す
┗さらにこれにかけ算出来るような物を自分で作るとか
Q.グローバル化、働き方はどう変わるの?
・スタートアップにとってのグローバルとはどういう意味があるのか?
┗今のスタートアップの人達は、日本から世界へというのは言わない
┗最初からマルチラングエッジに対応している
┗日本語で作って英語にするのではなく、英語で作り始めた方がいい
┗英語だとあんまり難しい言葉は使えないから、なるべく絵やムービーで説明入って、言語に頼らないUXになる
┗日本語で作ると、日本人同士の暗黙の了解の文面で作ってしまうこともある
Q.エンタープライズのエンジニアはどう感じてるのか?
・間違いなく国内に閉じた開発は無理
・ネットを通じてコミュニケーションを取ったりし始めると、新しい形が生まれる
・オフショアは今だと下請けを外に出すようなイメージ
┗そうではなく、色んなところにいる同じレベルの人達と一緒にやるようなイメージに変わる
Q.ディープな人が行くにはどうすればいいのか?
・Githubで公開すれば、英語でpull requestが送られてきたりする
・アメリカ人もインド人とビジネスするために、インド英語を覚えたりしている。
┗日本人もジャパニーズイングリッシュをどんどん出して、アメリカ人に覚えさせるくらいの勢いでやれれば。
・役割分担が大事
┗クックパッドは料理のこともシステムのこともどっちも分かっている人もいる
┗バックエンドのシステムだけガッツリ分かってる人もいる
Q.技術者がWEBに流れているといわれるが、エンタープライズはどうやって技術を取り込むのか?
・エンタープライズ、Webというバウンダリーを考えること自体が間違いでは
・「エンタープライズにいるからこれが出来ない」とか考えるのをやめて、それぞれどれだけ一緒に出来るかを考える
伊藤さんがエンタープライズから転職しに来た人の面接を何百人としてきた。
その中で聞いた転職の理由は8割同じで、「自分が作った物に対するフィードバックが欲しい」というものだった。
コンシューマーはダイレクトにユーザーからの反応が来る。
●感想
現在のIT業界がエンタープライズ、Web、スタートアップ3つに分かれているというのはまさにそうだと感じた。
自分でもスタートアップ以外の2つは経験してきていて(現在はWeb)、改めて見てみることでそれぞれの世界の特徴が見えて面白かった。
「省力化、自動化」、「付加価値」という目的の違いも分かりやすい。
今後エンタープライズが時代に沿ってどう変わっていくのかも注目したい。
あとはスタートアップの世界の話は、今起業しようと考えているわけではなくても参考になる部分があった。
特にグローバルへの対応というところは非常に勉強になった。
今後普通に仕事をしていく上でも参考に出来る部分はどんどんしていきたい。
3つの世界:
エンタープライズ、
ソーシャル/ゲーム
スタートアップ
●スピーカー
玉川 憲 氏
三谷 慶一郎 氏
伊藤 直也 氏
孫 泰蔵 氏
玉川さん
AWSを日本で立ち上げるために色々やってる
お客とやり取りしていると、それぞれ全全治が
●日本IT業界は2つの世界に袂を分かったように見える
○エンタープライズ
・大資本
・高可用性
・高コスト
・主に業務システム
IT=インフォメーションテクノロジー
○ソーシャル/ゲーム
・高成長率
・新技術
・スピード重視
・低コスト
IT=インターネットテクノロジー
○現在はさらに3つの世界に分かれて来た
・エンタープライズ
・ソーシャル/ゲーム
・スタートアップ
○会場のアンケート(属している世界)
・エンタープライズ6~7割
・ソーシャル/ゲーム2~3割
・スタートアップ10人くらい
○ワーク・シフト
変化に目を閉ざしてはいけない
過去の成功例が未来に通用すると決めつけてはいけない
働き方を予測し、始審的幸福と豊かさを得られる働き方を身につける
未来に目を向ける
○所属している世界の本質を観るには?
・自らが属する世界から距離を取って眺める
●エンタープライズの今までとこれから
~今まで~
○目的
・省力化、自動化が目的
・バックオフィス業務中心が対象
・信頼性、安全性を含む高品質を重視
・成功要因は要求仕様の習得と大規模プロマネの安定的促進
○重要インフラを中心に今後も領域としては存在
・企業、企業群だけでなく、社会全体としてのバリューチェイン構築もテーマとして出現
・二つのグローバル化が進む
(グローバル企業への対応とグローバルな開発リソースのマネジメント)
○民間IT投資の伸び
・日本はほとんど変わっていない
・今ここまで増えていないのは日本くらい
○IT投資に寄る生鮮性向上比較
・アメリカ
┗80年代頃のアメリカでは大して向上していない(ソローズ・パラドクス)
┗00年代になったやっと効果が出て来た
・日本
┗アメリカとは真逆で、80年代はどんどん向上して、00年代は伸びなくなってきた
・80年代は現場の省力化、自動化がIT導入が主目的
┗現場レベルの高い日本ではICTで大きな成果を上げていた
・00年代以降は新たなサービスやビジネスモデルを構築し、企業を変革するためにITをかつよす売る方向に変化している
┗これが日本では上手くいっていないのでは?
~これから~
自動化、省力化→付加価値送出にシフトして行く必要があるのでは?
○CIOミッションの変化
・今まではITを使って便利にすればいいだったのを、ITで新しい物を作るという方向に行く
○IT人材ケイパビリティの変化
・マーケティングの能力を求められる(情報活用によって、新サービス、新製品開発を企画する)
○ITを使って人間に出来ることを便利にするのではなく、ITでしか出来ないことを行う(付加価値)
・対象はフロント業務中心。エンドユーザ視点を持つ
・迅速性を重視
・ユーザとともに構想する「デザイン型人材」が必要
・言語化されていない課題の発見
・解決に向けた集合地の活用
・評価を繰り返すことによる成熟化
・新しいパラダイムへシフトしていくためいmStart upやSocial/Gameの世界との協調が重要
○まとめると
・省力化、自動化の業務は残ってはいくが、大きく伸びる物ではない
・そのために付加価値を作って行く必要がある
○なぜアメリカで出来て日本に出来なかったのか?
・ビジネスモデルや文化の違い
・アメリカはダメだったら全部切り捨てて入れ替えるということもやる
┗日本ではそれがないので古い世界が延々と生き続けているところもある
●Webサービスの世界
○ウェブサービスとは?
・2つのB2Cサービス
①既存のビジネスをITで提供
┗EC、交通予約、物流、保険、銀行窓口
┗Amazonm、楽天、JR
②ITそのもので価値提供を行う
┗検索、SNS、コミュニティ、ゲーム
┗Google、Facebook、Twitter、GREE/DeNA
・一般的に②の方のことを言うことが多い
~これまで~
○まずはGoogleが出て来た
・Googleが広まった後に、色々なベンチャーが出て来た(Web2.0の時代)
・WebはGoogleが色々やってしまうので、Googleがやっていないところで攻めなきゃ行けないとベンチャーが立ち上がった
・その当時Googleはコミュニティとかの面が弱かったので、みんなソーシャルの分野から攻めようとした
・Google→Web2.0→Facebook→POST PCという時代の流れ
○POST PC
・今はスマフォのシェアがほとんどで、PCでのインターネットは頭打ち感がある
┗世界のインターネットアクセスは、スマフォが6割を占める
○PCインターネットの終わり
・結局儲かったのはGoogleだけ
┗そのGoogleが飲み込んだのは広告事業の資本のみ
┗その他の物は、既にある物をインターネットでやっただけで、資本を飲み込めていない
┗Facebookは違うんじゃないかと言われたが、結局収益は広告がほとんど
○Webの理想は相対化
・Facebook/TwitterによりWebは大衆化
・Googleすらも相対化
・英語圏のインターネット相対化
・日本はいつか通った道
┗ガラケー→スマートフォンでグローバル化
○開発トレンド
・AWS
・継続的デリバリー
・Githubを使ったソーシャルコーディング
○現状の課題
・人が増え過ぎてる
┗モバイルプラットフォームの寡占、アプリストアの飽和
┗前は個人で作って儲けられるようなことがあったが、今は資本のある人間じゃないとなかなか難しくなってる
┗国内市場の相対的縮小、飽和
┗Webの大衆化
○インターネットを使っている人の人口が変わっている
・昔は日本は回線が早くても人口が少なく、英語圏か先進国だった
・今はアジア(ほとんど中国)、ヨーロッパの方が人口が多い
・スマフォによるインターネットへの接続が増えた影響
・ケニアのような原住民的な生活をしている国でも、スマフォだけ持っていて電話をかけたりオンライン決済をしたりということもある
~これから~
Webは今まで付加価値の部分だけをやってきた
エンタープライズは付加価値の部分に手を付けようとして、今Webと合流しようとしている
これからアジャイルの開発手法等、どれだけエンタープライズに取り込んで行けるか
○成功例
・昨年の大統領選の選挙活動で使ったサイト
┗ジキルというRubyで作られたCMSを使っていた
┗EC2のサーバ1000台くらい使った
┗言語はruby、python
┗データドリブンで意思決定したかったからこれを使った
┗メルマガが一番の効果があった
┗これからこういう事例が増えて行くきっかけになったのでは
政府の使うようなサービスでWebのスピード重視の開発をしたのは新しい。
2008年の大統領選ではSIerのようなガチガチのやり方でやって肝心なところで障害を起こしていたのでやり方をガラッと変えた。
今回はロムニーがSIerのやり方で障害を起こしていた。
○Webサービス開発
・建前のないベスト・プラクティス
┗事例がなくてもいい技術を使っていけばいい
┗これからもWebサービスがフロンティアであるべき
○インターネット
・モバイルインターネットの波には抗えない(乗っかるしかない)
┗・・・がWebの理想を捨ててしまっていいのか?
○Webはインターネットになった。
・自分が何を作るかに色々な哲学を持って行かなければならない時代になった
インターネットは友達とつながって、必要な物を探すのに使うというのがスタンダードになってきた。
昔のように誰でも触れて、不特定多数の誰とでもつながれる、みたいな理想は消えつつある。
●スタートアップの世界
~ベンチャーを取り巻く環境~
○年間の投融資金額(BECKの統計)
・減ってる
┗2006年の半分
┗アメリカの20分の1くらい
┗IPOの件数でも少ない
・だが、悲観的になる必要なんて全くない
・この手の統計は、新しい企業はほとんど入っていない
┗若い人が起業して、そこに投資しようと言うエンジェル投資家もいっぱいいる
┗日経平均は10年間下落しているが、上場している全ての企業で見ると、57%の企業は株価が上がっている
○誰でもスタートアップ出来る時代に
・昔ラグナロクを立ち上げた時は、3億円くらいのお金がかかった
┗今AWSで同じスペックのものを作ろうとしたら、月15万くらいで出来る
┗10年でこんなにも変わった
・本当にいい物であれば、ソーシャルネットワークを通じてどんどん広まったりする
・こんなにもスタートアップが出来る時代が来たのか
┗もし失敗してもバイトすれば死にやしないし、転職だってやろうと思えば出来る
・大学生がサークルで作ったカメラアプリがいきなり70万ダウンロードとかいきなりされた事例もある
┗ダウンロードの日本の比率は20%くらいだった
┗台湾や南米の方からダウンロードされたりしてた
┗その大学生が起業しようかと考えていたが、昔はこんなこと考えられなかった
○EXIT戦略はM&Aが主流に
・IPOが少ないのも気にすることない
・ビジネスモデルがないだとか、同マネタイズするかとか考えるのはナンセンス
・いいと思うサービスを作る
ベンチャーのカジュアル化、大衆化→スタートアップムーブメント
○シリコンバレー(スタートアップのメッカ)
・人口100万人だが、年間で17000社作られ、12000社が潰れてる
┗毎年5000社は増えて来ている
・ベンチャー生態系が出来ている(環境が整っている)
┗育成する仕組み
┗担保がなくてもお金を貸してくれる融資プログラム
┗投資家を育てる機関
┗アクセラレーター
・日本はまだまだ砂漠状態
・シリコンバレーはアジアとか、色んな国の優秀な人材が集まって来ている
○ベンチャー生態系を作るためにやっている取り組み
・MOVIDA School
・ワークショップ
・ピッチトレーニング
・Demo Day
これでは種の芽が出るところまでしか見れないので、もっと色々な環境が必要
手を動かして物を作れる人は貴重
シリコンバレーでも技術者は取り合いになる
いい物であれば、事業計画とか全く見ずに人物とプロトタイプだけ見て500万までは即決で投資するというのをやっている
2030年までに東アジアに世界一のベンチャー生態系を作りたい。
韓国や中国にもスタートアップアクセラレーターと呼ばれる物は出てきている
●パネルディスカッション
○ウルトラエコシステムでどんな影響が?
・スマフォ&タブレット
・Facebook&Twitter
・AWSクラウド
Q.エンタープライズでどう使って行くか?
・開発がコモディティになってくる
・日本で最初のSEは東京オリンピックだった
・こういう風な技術を使い倒す
┗さらにこれにかけ算出来るような物を自分で作るとか
Q.グローバル化、働き方はどう変わるの?
・スタートアップにとってのグローバルとはどういう意味があるのか?
┗今のスタートアップの人達は、日本から世界へというのは言わない
┗最初からマルチラングエッジに対応している
┗日本語で作って英語にするのではなく、英語で作り始めた方がいい
┗英語だとあんまり難しい言葉は使えないから、なるべく絵やムービーで説明入って、言語に頼らないUXになる
┗日本語で作ると、日本人同士の暗黙の了解の文面で作ってしまうこともある
Q.エンタープライズのエンジニアはどう感じてるのか?
・間違いなく国内に閉じた開発は無理
・ネットを通じてコミュニケーションを取ったりし始めると、新しい形が生まれる
・オフショアは今だと下請けを外に出すようなイメージ
┗そうではなく、色んなところにいる同じレベルの人達と一緒にやるようなイメージに変わる
Q.ディープな人が行くにはどうすればいいのか?
・Githubで公開すれば、英語でpull requestが送られてきたりする
・アメリカ人もインド人とビジネスするために、インド英語を覚えたりしている。
┗日本人もジャパニーズイングリッシュをどんどん出して、アメリカ人に覚えさせるくらいの勢いでやれれば。
・役割分担が大事
┗クックパッドは料理のこともシステムのこともどっちも分かっている人もいる
┗バックエンドのシステムだけガッツリ分かってる人もいる
Q.技術者がWEBに流れているといわれるが、エンタープライズはどうやって技術を取り込むのか?
・エンタープライズ、Webというバウンダリーを考えること自体が間違いでは
・「エンタープライズにいるからこれが出来ない」とか考えるのをやめて、それぞれどれだけ一緒に出来るかを考える
伊藤さんがエンタープライズから転職しに来た人の面接を何百人としてきた。
その中で聞いた転職の理由は8割同じで、「自分が作った物に対するフィードバックが欲しい」というものだった。
コンシューマーはダイレクトにユーザーからの反応が来る。
●感想
現在のIT業界がエンタープライズ、Web、スタートアップ3つに分かれているというのはまさにそうだと感じた。
自分でもスタートアップ以外の2つは経験してきていて(現在はWeb)、改めて見てみることでそれぞれの世界の特徴が見えて面白かった。
「省力化、自動化」、「付加価値」という目的の違いも分かりやすい。
今後エンタープライズが時代に沿ってどう変わっていくのかも注目したい。
あとはスタートアップの世界の話は、今起業しようと考えているわけではなくても参考になる部分があった。
特にグローバルへの対応というところは非常に勉強になった。
今後普通に仕事をしていく上でも参考に出来る部分はどんどんしていきたい。