あらすじ

のび太はいつも通りの日常を送り、ジャイアンやスネ夫に馬鹿にされ、母親に怒られる毎日を過ごしていた。

そんなある日出来杉君から「理想郷」の話を聞かされる。

誰もが笑って平和に暮らせる理想郷に行きたいと思うようになりだした

のび太は、学校の裏山でのんびり空を見上げていたら、突然空の上に空中都市らしきものを発見する。

急いでドラえもんに報告し、いつものメンバーで空中都市を探す冒険に出る一向。

紆余曲折あり、空中都市にたどり着いたのび太達は、そこで「ソーニャ」という名の猫型ロボットと出会い、この都市の名前は「パラダピア」と呼ばれ、完璧人間を作るための施設であり、自分はこの施設の守護をしている事を聞く。

完璧人間になりたいと思ったのび太は、その施設に入るが、施設で生活していくうちに徐々にしずかちゃん、スネ夫、ジャイアンに異変が生じ始めてしまい、違和感を覚えだしていく。


感想

この作品は素晴らしい映画だと思う。

まず、まさかのドラえもんという作品で「洗脳」を描いているのがビックリした。


・洗脳の仕方がリアル

人を洗脳する時に重要なのは環境と人間関係

簡単にいうなら周りをこういうふうにしたいと思う奴等達と共同生活を送らせるだけで洗脳できる。

この映画ではその描写があり、ゾッとする様なシーンも多く、子供向けでこんな悍ましい事をやるのはビビった。


・ラスボスが俺

今作のラスボスは


お前は俺か!?!?


と思う程ど感情移入が出来た。


今作のラスボスは優秀な科学者として才能を持っていたが、他のことは一切できず、周りから馬鹿にされていたという。

さらには、お互いをわかり合おうとせず争いや憎しみ合いを繰り返す人間に嫌気がさしたという


この理由を見た時に俺も同じような気持ちをなん度も抱いた事があるし、経験も沢山してきた。


今はそんなに人達から完全に離れて、その人達との知り合いの人達からも離れているが、ネットの世界でもこんな人が多く、正直人間という生き物に絶望している自分がいる。


自分は世界を変えたいとか全く思っていないが、自分が幸せに平和に暮らせるように生きていく工夫をしている。

のび太はそんな人たちが沢山いる世界は幸せだという綺麗事を言っていたが、私はこんな世界が嫌だし、つるむ人には最善の注意を払っている。


・演出がエモい

この映画は演出もこだわっており、特にドラえもんとターニャのやり取りや、最後の銃を撃つシーンが見事な対比になっており、素晴らしいと思った。


初めて打った時は恐怖から脳死による銃弾、2回目はドラえもんを助けるため自分の意思による銃弾

という対比が「うわああああ!」と思わず声が出るくらい感動した。