御本尊の不動明王の尊像は、真言宗中興の祖と仰がれる興教大師覚鑁上人が刻まれたものと言われている。平安時代末期の保延三年(一一三七)、厄年を無事に済まされた御礼として、不動明王の御姿を一刀三礼として敬刻され根来寺(紀州)に安置された。

 

天正十三年(一五八五)、豊臣秀吉の紀州征伐により兵火に遭ったが、根来山の大印僧都がこの尊像を守護してはるばる東国に下ってきて、墨田川のほとりに有縁の霊地を定めて堂宇を建立したのが、薬研堀不動院の開創となっている。

 

江戸に幕府が開かれると、目黒不動・目白不動とともに「江戸三大不動」として知られるようになった。その後、大正十二年の関東大震災で本堂が倒壊したが、信仰篤い方々の尽力により本堂を再建、再開発への協力により境内の規模は小さくなったが、無事に興教大師御作の御本尊も安置された。現在は、川崎大師の東京別院として発展を続けている。

 

ご本尊は、不動明王

 

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不動明王と童子(大光明童子)のお姿

 

関東三十六不動霊場 第二十一番札所

「薬研堀不動院(真言宗智山派)」 ※川崎大師東京別院 薬研堀不動尊

 

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