あまり答案例が出ていない職種の問題ですが,他の職種の受験生にも役立つと思いますので,答案例を掲載しておきます。

適正手続の保障について,400 字以内で簡潔に説明せよ。

(令和元年家庭裁判所調査官専門記述[1次試験])

問題のデータはこちらから→https://www.courts.go.jp/saiyo/vc-files/saiyo/file/07Y-81jisenmon.pdf

【論述例】

 適正手続とは,まず,法定手続の保障のことをいう。刑罰を科す場合には法律で定める手続によらなければならないことを意味する。この法律は国会が定める法律でなければならない。また,法律で定められた手続の内容が適正でなければならない。具体的には告知聴聞の機会が保障されていなければならない。

 次に,手続だけではなく,実体法も法律で定められなければならない(罪刑法定主義)。国民の行動の自由を保障するためである。さらに,実体法についても,内容が適正でなければならない。例えば,一般人から見てその規定内容の意味が読み取れないような不明確な構成要件を定めた場合は,その刑罰法規は無効となる。

 最後に,適正手続の保障が行政手続にも及ぶを検討する。被処分者に不利益が及ぶことからすると,刑事責任追及ではないということから適正な手続が不要というのは妥当ではない。そこで,適正手続に関する憲法31条に準じて考えるべきである。

(398文字)

400字でまとめるのが,家裁調査官の試験の難しいところだと思います。

キーワードを散りばめて,点数が入るようにしていきましょう。

太字下線処理した部分が,重要なキーワードです。参考にしてみてください。

 

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