No.20

※ 2019-4-30に追記。
※ 〔テキスト〕は,学内講座生が使用しているテキストのことです。

ア:妥当でない。

出生前に不法行為のより片方の親が亡くなった場合に,残りの親が胎児を代理して和解できるか,いう問題。停止条件説を前提に考えると,出生前に胎児を代理することはありえません(大判昭7・10・6/〔テキスト〕15頁。)。よって,この選択肢は妥当ではありません。
 
この段階で,選択肢1および2が切れます。

イ:妥当でない。

失踪宣告がなされたとしても,権利能力が失われるわけではありません。「死亡したとみなされる」ということから,ややこしいと思いますが,もし,権利能力が失われると考えると,実は生きていた人は契約が全くできなくなってしまいます。そのような結論は妥当ではありません。利害関係人の法律関係さえ処理できればいいので,死亡したものとみなされるものの,権利能力を失うとは考えられていません(〔テキスト〕32頁③(b))。
 
この段階で,選択肢3および4も切れます。
 
よって,正解は5の選択肢です。
この問題は,正答率がかなり高くなると予想されます。
出来なかった方は,今後の試験対策のためにも,必ず復習しておきましょう。
 
なお,残りの選択肢と学内講座のテキストのページ数は,後日アップします。