仮面ライダーアマゾンズ 変身するとは | no title

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高をくくる

 

 

ひょんなことからアマゾンのプライム会員に舞い戻り

少しながら暇つぶしに映画を見ようとしていた時にこの作品に出合った。

 

これは昭和の仮面ライダーアマゾンをリブートしたものらしい。

食人という、人類三大タブーがテーマになっており、主人公やその人間関係を織りなす人物が非常に魅力的な作品だった。

どんなに高尚な作品と言われてようと、

どれだけ大人向けだといわれてようと、

どれだけ評判が好かろうと、悪かろうと、

自分にとって、それが面白いか、かっこいいか、合うか合わないかが全てである。

 

そんな気質で言うと、この仮面ライダーアマゾンズはカッコよかった。

シンプルで迫力のある変身と、作品内において説明づけられているメカニズム、

葛藤やらポリシーやらがせめぎ合う世界観などなどが、

見ている側としても引き寄せられた。

 

変身というのは男のロマンだと、誰かが言っていた気がする。

カッコいいものに変身することもあれば、

その逆もあるかもしれないが……。

 

同じ特撮でもウルトラマンではそういった人と怪物の狭間が描かれることは少ないような気がする。

構成上の違いだろうか。

アマゾンズでは自分の出自や、アイデンティティが大きく議題として挙げられていた。

変身して闘いはするが、それが果たして自分の望む姿なのか。

 

自分にしても同様である。

近頃大きな環境の変化に遭遇するたびに枕を濡らして

自分を変えてきたけれど、そのたびに僕は何かを得て、何かを失った。

 

先日は最も大切なものまで失ってしまった。

時間と気持ちと一時のすれ違いがとんでもないことを起こしてしまうこともあるものだ。

変身したい。

今よりももっとすごい自分になりたい。

 

そうやって特撮の世界に焦がれる。

アマゾンズはその手を振りほどくような、

その手を丸のみにしてしまうような恐ろしい作品だった。