物凄い、恐らく物凄い妙な夢を見て
うなされて目を覚ました。
時間は午前5時。
寝たのは午前1時、まだまだ大丈夫な範囲。
目覚まし時計はやはり意味をなさなかった。
今日が最後という実感はまるで無かったけれど
朝の空気が清々しかったことは覚えている。
天候もかなりさっぱりとしている。
悪天候もなく、後輩達も胸をなでおろしているのだろう。
大学へ向かう途中に先日の欠点を埋めるための動画編集を施す。
そのおかげで電車→コンビニ→大学までの道中、
僕はずっと右手にPCを抱えるハメになってしまった。
動画編集を終えて、発表用のPCに入れた。
本番は欠席のはずのメンバーが来れるようになったので
急遽今まで練習していた8人態勢から9人態勢へとシフトすることになった。
本番前1時間。
この急激な変更にどうやって対応できるだろう。
少しばかり頭を悩ませた。
しかしながら、発表自体は上手くいった。
惜しむらくは、録画の撮影に失敗していたことだろう。
人生最後の発表は記録媒体に残ることはなかった。
最後の単語を表す瞬間、少しだけこみ上げるものが、自分の中にはあった。
発表を終えた。
体は熱かった。1回生から始めた僕のパフォーマンスは
一体どう成長していったのだろうか。
もうこれで終わりだ。
終わりにしよう。
発表が終わり、備品の返却も終わった。
僕は学園祭で人が賑わっていないはずれで落ち着いていた。
感傷に浸りたい気持ちだった。
こんなとき誰か居てくれたら良かったろうに。いや、そんなこともないか。