ある雨の日 会議男 2/5 | no title

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高をくくる

 

 

起きて見れば忘れてしまう夢だが

今日も碌な夢を見ていなかったことだけは確かだった。

雨が降っていた。

 

11時からまた会議があった。

全く昨日呆れるほど会議したと言うのにまた会議をするというのか。

そんなことを思いながらもまた会議しにいく。

電車に乗る。

 

乗り換え駅に着くと、ホームに降りて

ポケットの中に手を入れるとゴミがあるのに気づいた。

僕はそれを捨てた。

 

目的の駅にたどり着く頃だと思い、外を見ると

僕はなんだか逆走していたようで、元の場所に戻っていた。

僕はもう一度乗り換え駅に着いた。

ポケットの中に手を入れると、さっき捨てたはずのゴミがあるのに気づいた。

タイムリープしてますか?

 

しかし、それ以上繰り返すこともなく

僕は目的のパン屋でパンを食べていた。

フレッズというパン屋をご存知だろうか。

ここの「チーズダッチ」はとても美味しく、硬柔らかいパンの中にトロトロのチーズが入っている。僕はこのパンの虜だった。

 

そんなことはさておき、僕はパソコンを取り出した。

最近「テザリング」という今までの僕が知らなかった超便利機能を試すことにする。

スマホの力を使って、単なるパソコンをネットにつなげることができるのだ。

素晴らしかった。僕はあごがはずれた。

 

会議は進行を買って出た。

僕はなんといつの間にやら最上級生になっていた。

割と考え方が面倒くさい……いやしっかりしている人々だと

会議は長くなる傾向が強い。

全力を出した。

しかし、結果は「1時間31分」だった。

 

最短記録である「58分」には至らなかったのだ。

悔しい。僕はパソコンを駆使して見栄をはってその場を後にした。

僕より年下の女性スタッフ達はその後ガールズトークに興じたことだろう。

 

雨は止まなかった。