大阪は雨
まごうことなき大雨でございます
…大雨ということはそれすなわち僕の暇
を意味することであり、この一週間を
振り返るのがいいような悪いような気がします…
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月曜日(Monday)
漢字テストがありました――はいありました
放課後から二時間ぐらい残ってそこからテスト開始という
妙な仕様でした
あとこの日ゲームデータが消えました
そしてパソコン部のHPのデータも消えました
色んなものが消えました
そしてミー散乱とレイリー散乱について何故か学びました
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火曜日(Tuesday)
立ちはだかるサッカーという授業
一人だけコートを右往左往と走り回る
「そして青い顔をしている」
「帰って休め」
と言われる程疲弊する
結果は一勝一敗…全敗は避けたが…
その日の自分はもう動く気にさえならなかった
後に山田正紀の「神狩り」「神狩り2リッパー」を借りる
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水曜日(Wednesday)
起きると足が痛い
階段が限りなく高い何かに見える
幸いにもこの日は何事もなく一日を終えた
宿題となっていた「わたしのなかのあなた」の感想を
書くことにする
用紙は一枚なのでなんとか一枚に収めた
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木曜日(Thursday)
朝から雨が降っていた
気付いたのは丁度起きた時間―アラームをセットしてる5時28分の事―だ
つまりは雨音と共に僕は目を覚ましたのだった
身支度を7時55分にまでに済ませ、僕は床に寝転がる
因みに7時55分とは子守康範 朝からてんコモリ!にて
『ラッキーランチ占い』が始まる時である
僕はこれを目安にして動いている
そんな番組があったのか、と思う人がいるかもしれないが
これはテレビでなくラジオだ
母はテレビよりラジオ派で朝テレビをみるのは邪道とされている
「雨雲は去った」
靴を履く僕に母はそう言った
確かに雨音は止んでいた
ドアを開けて確認しても雨が降っている様子はない
実際振り返ってみればこう書けるが
その時その場ではそんなことは一切考えていない
ただ早起きのし過ぎでフラフラとしているだけなのだ
あまりのんびりしていると学校の門が閉められてしまう
最近同じ目にあった僕は瞬時にその考えに至った
そして自転車を走らせた
雨音はない
出発してから2分と経たない内に
ハンドルを握る僕の手に雫が落ちた
―嫌な予感しかしない―
そう思った
むしろそれ以外のなにを思うのだろうか
得てして…、あぁ、得てしてその予感は当たるのだ
幼き頃から僕はこの種の予感が当たるのを何度嘆いたことか
ペダルを強く蹴り、ギアを回した
ただそれは徒労に終わる事となる
雨は再び降り出した
雨粒は事の他大きく、それが僕の全身を冷たくさせるのに
時間はさほどかからなかった
唯一の救いは手に持ったタオルだっただろう
なんとか目に入る雨粒を防ぎ、前へと進むことが出来た
雷鳴が轟く
これのどこが雨雲が去ったやねん
内心の怒りを露わにしながらも頭はどこか冷静だった
濡れ続けてYシャツが透けてしまうという羞恥心
ではなく
傘差し運転をしてない事を後悔する
でもない
これでは鞄の中のUSBが水没するではないか!
僕は瞬間的に中学時代のテニス大会を思い出していた
大雨と雷鳴と、状況的に酷似していた
そう酷似していた
あの時起こった悲劇
携帯が水没状態になって二度と使えなくなるという
あの悲劇を連想したのだ
僕は自転車を走らせた
走らせた
走らせた
USBには高校入学から二年間の部活動の全てが収まっていた
引退した先輩と共に作り上げたもの
そして授かったりもの
同級生と共に考えてたもの
そして作ったもの
下級生に手伝って貰ったもの
そして12月に向かって作っていたもの
バックアップがあるんだろう?
ない。
この日、雨が止んで太陽の光が差し込んだのは
僕は学校に着いた直後だったという事は
言うまでもないだろう
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金曜日(Friday)
「神狩り」を読み終える
バスケットボールの授業があったが
サッカー程ではない
といっても依然球技では大した活躍も出来ない
何せボールをキャッチするところから
なのだから…
何故6年もドッヂボールを習ってこうなのだろう?
やる気が無かった…ことはなかったはずだ
時にはボールを受ける為、アウトにならない為に血を流しながら
続けた
いやこの際それはどうでもいいのだ
金曜日は終わった
終わったのだった
この一週間の出来事は僕を翻弄し
そして去っていったのだった
終わった
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土曜日(Saturday)
今日も新たな作業が始まる。