真央「ねえ、まほろ。聖徳太子って“未来が見えた”とか、“一度に十人の話を聞けた”って話、よく聞くけど…あれって本当なの?」
まほろ「ふふ、たしかにそういう伝説は有名だよね。“未来予知”や“超人的な能力”が語られるのは、それだけ太子が“人智を超えた存在”として尊敬されていた証でもあるかな。」
真央「でも、ただの政治家ってだけじゃなくて、“スピリチュアルな力”まであるって、不思議すぎない?」
まほろ「実は、聖徳太子って“菩薩の生まれ変わり”だと信じられていたんだ。だから仏教を深く信仰していて、自らも仏に近い存在だと考えられてたんだよ。」
■ 法隆寺と太子信仰の中心
真央「それで、法隆寺が聖徳太子と関係してるの?」
まほろ「うん。法隆寺は、太子が父・用明天皇の病気平癒を願って建てたとされるお寺。
でも実際には、後の時代に“太子信仰”の中心として再建された面もあるんだ。」
真央「じゃあ、伝説と歴史が入り混じってるってこと?」
まほろ「そうそう。でも、興味深いのは**“夢殿”**なんだよ。」
■ 夢殿に封印されていた“救世観音像”
真央「夢殿って、あの八角形のお堂だよね?名前からしてもう、神秘的…!」
まほろ「実は夢殿には、長い間“絶対に開けてはいけない”とされていた厨子(ずし)があってね。
明治時代になって、それをこっそり開けた僧侶が、中からすごい像を見つけたんだ。」
真央「それって、まさか…!」
まほろ「うん。“救世観音像(ぐぜかんのんぞう)”という木造の仏像で、“これは聖徳太子の姿を刻んだものだ”と伝えられてる。
しかもね、その像と目が合った人が病気になったという噂まであったんだ。」
■ スピリチュアルな視点から見た太子伝説
真央「ちょっと怖いけど、でもそれだけ“強いエネルギー”がこもってたってことなのかな…?」
まほろ「そうだね。太子は“日本に仏教を広めた存在”として、信仰の対象になっていった。
だから、仏像を通して“太子の魂”が残されていると信じられていたんだろうね。」
真央「なるほど…ただの歴史人物じゃなくて、神仏に近い存在として受け継がれてきたんだね。」
まほろ「うん。夢殿や法隆寺を訪れるときは、ただ観光するだけじゃなくて、
“あの世とつながる空間”に立ち会っているつもりで静かに祈ってみると、
太子のスピリチュアルな気配を感じられるかもしれないよ。」
■ 最後に:未来が見えた男のメッセージ
真央「“未来が見えた”って、きっと太子は“人の心”を深く感じ取る力があったんだろうね。」
まほろ「まさにそうだと思うよ。“十七条憲法”にあるように、“和をもって貴しとなす”って言葉には、
争いや混乱の多い時代に、未来の人たちへのメッセージが込められてるのかもしれないね。」
真央「今の時代にも通じる、深い智慧なんだね…!法隆寺、行ってみたくなったかも。」