~30日目~

『あのぉー何ですか?』


鈴木さんは、何か言いたそうに立っている


手にはあの箱を持っている


『…こ、この箱。』


鈴木さんは箱を私につきだした


『あ、ありがとうございます』


私は鈴木さんのいきなりの行動とこんなシャイな人という事に驚いた


『…じゃあ、これで』


鈴木さんは足早に帰っていった


私は、鈴木さんのいなくなった玄関で、少したたずんでいた


この今日の繰返しに入ってから、こんな事は初めてだった


やはり、どこかで変化が起きているのだろうか


テーブルに箱を置き寝ることにした


ベッドにはいり考えてみた


鈴木さんの事はもう気にしないことにしたはずだ


もう、結婚に前向きなはずだ


でも、マリッジブルーと最近明くんと会ってなかった寂しさがあり


どこかに、好意を抱いていたのかもしれない


そして今日の出来事…


好意は確かなものになった


明くんごめんなさい…


あなたとの結婚に前向きになったばかりなのに





~つづく~