きのうは、すごく怒ってしまった私。
一夜たっても怒りがおさまらず、というより、かなしみがこらえきれず、
家具屋さんに行って、
きのうパーヴォと決めてきた家具などの一切を全部取り換えて、
購入しました。
でも、おかげさまで、私が本当に住みたかった、
品のよい、でもかわいらしい、穏やかな雰囲気のある
お部屋のレイアウトになり、予算的にもうまくはまり、
買い物もよく考えられてよかったなと思います。
帰宅して、母に報告すると、母はおもむろにこう言い出しました。
「あのね、チコちゃん。あれからママも考えてみたのだけど、
巨大掲示板にあなたのことを書きたてていたのは、パーヴォじゃないんじゃないかな」
わたしはビックリして、「あら、どうして?」と尋ねました。
すると母が穏やかに言いました。
「だって、パーヴォはあなたのために必死で音楽療法に取り組んでくれたのでしょ。
ベルリンの演奏だって、ルクセンブルクの演奏だって、エストニアでだって、
台北でだって、あなたが彼の演奏を聴きに行くと、
いつも一生懸命あなたのほうを見て、演奏してくれたのでしょ。
東京でだって、あなたがきてくれて、うれしいに決まってるし、
幸せだし、なにしろ、あなたがブログやTwitterでパーヴォのことを怒ってしまったら、
全然なにもアップしてないのでしょ。・・つまり、彼は大ショックをうけてるのよ。」
「NHK交響楽団だって、一生懸命あなたのために親切にしてくれたのでしょ。
気を使ってくれたのでしょ。
ねぇ、チコちゃん、気づいてちょうだい。
そろいもそろって、世界的にも通用している、教養のある人たちが、
あなたのために尽くしてるのよ?
あなたがちゃんといつもがんばって、クラシックを勉強しようとしてるからなのよ?
それに、彼らがそんな掲示板でへんな書きこみするような品性の持ち主かしら?
彼らはもっといそがしいのじゃない?
もっとヒマで、退屈をもてあましていて、お金もそこそこあって、
ネットでしょっちゅうあなたのことを見ていて、
でもあなたにめちゃくちゃ嫉妬してる人物・・・ママは思い当たるわよ」
わたしが「そうなのかな?だとしたら誰?パーヴォのファンのひとたち?」
母は間髪入れずにいいました。「いいえ、違うわ・・・”もこちゃん”よ」
私が「もこちゃん?お友達の?」
母は「もこちゃんってほんとにお友達といえるの?
彼女が近づいてきたのは一年くらい前?
ねぇ、彼女が近づいてきたら、
なんだかあなたのまわりの様子が怪しくなったでしょ。
それに、彼女の話をきけばきくほど、おかしいし怪しいわ。
ほんとに彼女、スーパーアイドルとお付き合いしてるの?」
私はうつむきました。「たぶん・・・彼女の妄想だと思うの。
だって、彼女、お風呂にも全然入らないし、身なりに構わないし・・
お部屋もけっして綺麗じゃなくて暗くて、じめじめした部屋だったわ。
スーパーアイドルなんか遊びにくるわけないような感じだった。」
母は「そうでしょうね、多分そうだとおもってたわ」
私は続けました。「彼女のお話もなんだかつじつまが合ってるようで、合わないんだもの。
それに、『天下のパーヴォ・ヤルヴィと付き合いたいなら、億ションぐらい買わせろ』だの
『パーヴォのようなセレブと付き合うのなら、あなたももっと贅沢を覚えなきゃ』とか、
なんか言ってることがとても変だった」
母がいいました。「おかしいでしょ、そういう感覚?
パーヴォがそういうことを言い出すわがままな女性を
本気で好きになると思う?
あなたは全然違うひとでしょ?
あなたはもっと堅実だし、倹約するでしょ?
美的センスだってあるし、いつも清潔感あふれるスタイルをしてるわよ?
つまり、あなたのほうがずっと常識的なのよ。
だから、パーヴォはあなたのいうことを信頼してるの。
だから、いつもあなたのほうを見て、指揮をしてくれてるのよ」
私はお礼をいいました。「巨大掲示板に私のことを書き散らかしてるのは、
実はパーヴォじゃないってこと?スタッフの人でもなく、
はるちん(前の夫)でもなく?もこちゃんだっていうの?」
母は、ため息をつきました。
「そう、おそらくね。
彼女、自分がスーパーアイドルと付き合ってるって妄想にとらわれてるひとでしょ。
ちょっとストーカーまがいのこともしてるんでしょ。
つまり、その人、頭がちょっとおかしいのよ。
だから信じられないほど、あなたがうらやましくてしょうがないの。
あなたはパーヴォと実際写真も撮っているし、
幾度も会話しているし、サインだってたくさんもらってるでしょ。
でも、もこちゃんは、その憧れのアイドルに近づけないばかりか、
話もできなくて、
しかも、ジャニーズ事務所からは要注意人物とされているんでしょ?
いわゆる、”アブナイひと”なの、その人は。
だから、一日中暇をもてあましてるから巨大掲示板にも書きこみができるし、
一日中あなたのことをネットで追い回してるの」
私は仰天しました。
「私のストーカーをしてたひとは、男じゃなくて女の人である、もこちゃんだっていうの?」
母は冷静にいいました。
「男のふりして書き込みできるくらいはするんでしょうね。
だって彼女、自称・作詞家なんでしょ。
それに、警察でいわれたのでしょ?
『ストーカー犯は、自らの姿を、追い回してる本人の前に表したがります』と。
もこちゃんは再びあなたの前にあらわれたでしょ。
そしたら、またおかしくなったでしょう、様子が?」
私はあっとちいさく叫びました。
「あっ、そうか。わぁ、こわいね、だとしたら。
彼女なら私の携帯もメールアドレスも知ってるわ」
母は苦笑いしました。
「チコちゃんは人がいいからね。誰でも信じてしまうのね。
でも、ちょっとでも『あっ、この人のいってること、おかしいな』と思ったら、
これからはすぐにその人に近づきになるのはやめなさい。
もこちゃんには、もう金輪際、連絡をとってはダメよ」
私は「わかったわ。ごめんね、ママ。心配かけてしまって」
母はニコニコとしました。
「心配なのは、パーヴォとN響のみなさんよ。
パーヴォなんか、きっとショックで寝込んでるわよ(笑)
だから、早くブログで、ママのいったことをアップしてあげなさいね。
パーヴォもきっとホッとするだろうし、N響の人たちだって安心するわ。
あなたの元気な写真をアップしてあげて、
パーヴォが遠い異国の地で頑張ってるのだから、あなたが励ましてあげなくちゃ。
後でパーヴォにメールをちゃんと送ってあげるのよ」
というわけで、母と選んで、この写真をアップしました。
これは、私がきのうの億ションの見学で、
パーヴォのハンス・ロット交響曲第1番をききながら、
うれしくてうっとりしてるところです(^_-)-☆
東京のすばらしい眺望に、
パーヴォのハンス・ロットが信じられないほど、よく似合っていて・・
第3楽章など、それはそれはすばらしい至福の瞬間でした!
母にこの写真を見せたら、母がニコニコして、
「ねぇ、あなたほんとにパーヴォのことが好きなのね。
ビックリするほど幸せそうな顔をしてるわよ♡
ごちそうさま」
私は照れ臭くなったけど、やっぱり自分の気持ちに正直になろうと思います。
うん、やっぱり、パーヴォを信じて、ついていってみようと思います(^_-)-☆!
「ママ、わたし、あとでパーヴォにお詫びのメール出してみるね!」
そう私が母にいうと、母はニッコリしました。
「パーヴォも喜ぶわよ、きっと!
ママはね、パーヴォとあなたの一緒に映ってる写真をみて、
ピンときたの!
とってもお似合いよ、あなたたちは!」
私はぽっと頬を赤らめました。「お似合いだなんて、ママ。てれくさいわ」
(何度もこの写真をだしてしまってごめんなさいね)
母はため息をつきました。
「もこちゃんはこういう好きなアイドルとのツーショットの写真なんか
もちろん撮らせてもらえないし、
あなたが異常にうらやましくて、嫉妬にくるってしまったのね。
かわいそうだけど」
私も「そうね。もこちゃんも、不幸なひとなのね」
と、ちょっと彼女に同情しました。
それに、と母は続けました。
「チコちゃん、あなたは誰も手も借りないで、こんな素敵な場所の近くへ
引っ越せるのよ?
あなた自身が勝ち取った努力以外なにものでもないのよ。
もっと自信をもってね。
そして、いつかこの地で、パーヴォと一緒に暮らせるといいわね」
これは私の家のお近くにあるおうちの花々で、とても美しいです。
こんなお花を私も新しい家でそだててみたいな、と思います。
ビックリするほど静かでおだやかな街なんです、こんど引っ越す街は!
タクシーの運転手さんに、
「実は〇〇の街に来週引っ越すんですよ」と
お話したら、
「あっ、そしたら指揮者の〇〇さんがお住まいでいらっしゃいますよ。
よく街を歩いておられますし、タクシーも利用してくださいます(^_-)-☆」と
にこやかに教えてくださいました。
母がそれを聴いてニコニコしました。
「ね?もこちゃんや巨大掲示板の人たちが逆立ちしたって、
そんなところへ住めないわ。
でも、あなたはそこへ住めるの。
なぜなら、あなたはそれだけ凄い努力をかさねてきたからなの。
だから、不動産屋さんは、あなたに会うなり、即OKをだしてくださったのよ」
「就職先だってそう。
巨大掲示板で、あなたが障害者枠での採用じゃないかって
勝手に書いてた人たちがいたそうね。
でも、全然違う、きちんとした通常の雇用での採用でしょ?
でもって、・・(ま、このくらいは正解発表していいでしょうね)
採用されたのは、いわゆるれっきとした、国の機関でしょ?
つまり、そこの就職先の方々が、あなたをきちんと、まっとうな人だと認めたの。
太鼓判を押してるのよ。
自信をもっとたくさんもって、
これからの人生をあゆんでちょうだいね、チコちゃん♪」
私は母に、その新しく住む街にある、
中華料理屋さんでいただいた、ランチの写真をみせました。
「こういうランチをやってるの。
ビックリするほどおいしいし、車いす対応もばっちりできてる街なの。
だから、ママもパパも案内してあげられるわ。
この店だけでなく、
桜が咲くころにはビックリするほど美しい街並みになってるわよ」
母は大変喜びました。
「ママもますます元気がでてきたわ!あなたの住んでる街、
かならず桜の季節にみにいくわね(^_-)-☆
おいしい店をみつけておいて。パパとママにごちそうしてちょうだいね」
私はニッコリしました。「もちろんよ!」
母はこうもいいました。
「パーヴォも、いつかこの街にいらっしゃい、といってごらんなさい。
エストニアには、こういう街はないでしょうから、きっと喜ぶわよ。
毎日だって遊びに来ちゃうかもよ(^_-)-☆
一緒に住みたい、って言いだすかもよ(´∀`*)」
私は嬉しくなりました。
ほんとうに、早くそういう日がくるといいな、と思いました。
母はいいました。
「パーヴォとのことや、ブログのことで、いろいろこれからも
あなたに横やりを入れてくる人たちが現れるかもしれないけど、
ママはパーヴォの事も応援してるし、
あなたのブログもなにしろ抜群に楽しいの。
だから、絶対にやめちゃダメだし、
パーヴォのことも、絶対に信じてあげるのよ。
めげちゃだめよ。がんばってね!」
母の何よりもうれしいプレゼントの言葉に、
私は本当に幸せになりました。
パーヴォ、ほんとに怒ってしまって、ごめんなさい!
みなさま、クラシックのファンのみなさま、怒ってしまってごめんなさい!
これからは、ちゃんと自分の道を信じるし、
でも、上手に気分転換もさせてくださいね。
ときどき、テイラー・スウィフトや、アリアナ・グランデも聴かせてくださいね(^_-)-☆
ステキな夜が過ぎていきました♪