等級ひとつであなたの手にできる金額は全然違ってきますから、等級の妥当性については、しっかりと考えましょう。
等級の妥当性を考える
「おかげさまで14級が認定されました。ありがとうございます。」
「残念ながら非該当でした。」
後遺障害の認定に「想定外の嬉しい結果」は、まずないと思った方が良いでしょう。
もちろん、「非該当と14級」「14級と12級」は、金銭的な面から考えても大きく金額が違ってきますので、1つでも上の等級に認定されることに越したことはありません。
「人は自分の都合の良い情報を集めようとする」(「可能性を探る」とは別の意味)ご多分にもれず、当初の私もそうでした。「絶対」はないのですが、等級認定は証拠集めと説得(論理)ということを考えれば、誰が見ても納得のいく話(後遺障害診断書と自覚症状、検査結果の整合性)でなくてはなりません。
よって、そこに「嬉しい誤算」はなく、「認定されるべくして認定された」というようなイメージをもって、準備することが賢明といえるでしょう。
後遺障害12級の可能性を冷静に考える
よく見かけるのは、「ぎりぎり14級」の人が「楽観的に12級への可能性」を模索している姿です。もちろん、可能性を探ることは悪いことではありません。しかし、そのようなことをしているヒマがあったら、しっかりと通院し、適正な治療を受けることができるように、また、各検査で紹介状を書いてもらう必要が出て、医師にお願いしたら、スムーズに紹介状を書いてもらえるようにコミュニケーションをとる(つくる)ことに時間をかけるべきです。
さまざまな情報をみたところ、「どうやら自分は12級の可能性も十分にあり得る」と思ったら、専門家(後遺障害に詳しい行政書士 や弁護士)に相談することをおすすめします。ただし、依頼する専門家の選定には十分ご注意下さい。
そして妥当性をもう一度考える
等級の妥当性とは「まだ痛みがあるのに非該当だった」事故で受傷したことが原因で痛みなどが残存しているにも関わらず非該当というのは、常識的に考えて妥当ではありません。
「他覚的所見があり、自覚症状との整合性もあることに加え、医学的にそれが証明できる」にも関わらず、14級だったとすれば、それも妥当な等級とはいえません。
しかし、ここでいう(他でもそうですが)一般論や常識などは全面的にあなたの味方をしてくれるわけではありません。一般論や常識を踏まえた上で、それを自分のケースに当てはめ、ひとつひとつ証拠を集め、論理的にかためていくことが大切です。また、その作業はあなたにしか出来ません。