「新世紀のビッグブラザーへ」・・・これは数年後の日本の姿か? | todo08の雑記帳

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…多分かなりリニューアルするはずw

新世紀のビッグブラザーへ/三橋 貴明

¥1,365
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一発目にブックレビューを書くのは「国債を刷れ!」にしようと思っていたが、こちらの方を先に紹介する。

(以下、多少ネタバレあり)

まず、この本は「娯楽小説」ではない。娯楽小説としては正直物足りない部分がある。
しかし、この本は「シミュラフィクション」である。虚構の世界の話ではあるが、これから起こりうるかもしれないことを基に書かれた小説なのだ。

正直読後感は決して気分のいいものではない。読み終わった後に背筋が寒くなる感覚を覚えるかもしれない。しかし、そのような感覚を覚えてしまうからこそ、是非とも読んで頂きたいのである。

人権擁護」の名の下に自分達(第一市民・第二市民)にとって都合の悪い人物(第三市民)を片っ端から排除していく様、愚民化政策のために漢字が無くなり、知識を得る機会を完全に奪われてしまう様、当局がネット回線を監視して自由に情報を得ようとする機会を奪っていく様、「環境対応」の美名の名の下に「第三市民」の血を根絶やしにしようとする様、「良心勢力」と呼ばれる国を売ってしまった者達が跋扈する様・・・昔であれば「何をおかしなことを!」で笑って済む話であった。しかし、最近の日本や周辺国の状況を見ていると、これらの話を笑い事では済めなくなる事態に陥っていることが分かってくるのである。

一部政党が進めている「人権擁護法案」「外国人参政権」「無年金者救済案」・・・これらが実現すれば上記のような事態が十分に起こりえることになってくるのだ。一見、これを進めようとする者の意見を聞くと「人権」「平和」「友愛」など耳障りのいい言葉が並んでいることから「いいことではないのか?」という錯覚を覚えてしまう。しかし、そう思ってしまうこと自体その勢力の戦略にまんまと引っ掛かってしまっていることを自覚するべきなのだ。彼らはそういった「甘い言葉」で誘いを掛けて見事に騙してしまう詐欺師であることをしっかりと認識しておかなければならない。

今日本にある危機は歴史上でも最大級と言っても言い過ぎではない。その危機感をしっかりと認識してもらうためにもこの本は必読書である。全文読むのは息苦しいところもあろうが、日本人一人一人がこの危機を認識しない限りこの「新世紀のビッグブラザーへ」の世界は虚構ではなく未来の我が国の姿そのものであることを理解して頂きたい。

(尚、ネットで公開されていた部分に加えて、某政党党首のあの発言や某国のあの無謀な要求も加筆されているので、「一回ネットで読んだからいいや」ではなく是非とも手にとって読むことをお勧めする)