4月に入り、彼とは毎日電話や
LINEでやり取りをしていた。
毎日連絡を取り合えているけれど
会えない寂しさは大きくなった。
通っている調理師専門学校も
2年目を迎える準備が始まっていた。
奨学金のこと、教材のこと
進学に関する手続き、そして進路についても。
前回の記事でも書いたように
中退をするかどうか悩んでいたが
ほぼ中退する気持ちは固まっていた。
周りの人との意識の違い。
僕の場合は趣味程度の気持ち、
でもみんなはガチで料理人を目指している。
そして先輩方から聞いていた
就職してからの生活について。
僕の将来をこんな状態で決めて良いのか。
このまま2年生に上がって良いのか
不安は大きかった。
そしてほんの少しだが
彼氏と一緒にいる時間が増えるかもしれないと
そんな気持ちをあったと思う。
学校が始まる数日前に母に相談をした。
母はただ僕の話に耳を傾けて聞いてくれた。
そして僕の話を聞いて否定も肯定もせず
あなたがしたいようにしなさい、
私たちはどの道に
進んでも応援すると言ってくれた。
母の優しさを感じたとともに
申し訳なさを感じた。
料理人になると決めて上京してきたが
学校選びも住むところを見たり
お引っ越しも手伝ってくれて
生活資金も援助してくれて
息子として情けなかった。
でも中途半端に生きるより
母も言ったように
`したいようにしなさい`
その言葉のように
自分らしくやりたいことをして
生きていきたいと思った。
そして恩返しを必ずすると決めて
私は学校を中退したのだった。
先生やクラスメートに挨拶を交わし
私は学校を去った。
学生でもない、バイトもしていない
無一文な私はこれからどうしようと考えた。
学校はやめたけど
住むところはまだ残り1年の契約。
(学生アパートのような場所、もともと
学校が2年制だったので2年の契約。)
考えに考え抜いた私は
とりあえず大阪に向かうことを決めたのだった。
彼氏に会いたい、ただそれだけの気持ち。
いつ帰ろうか、そんなことは考えず
夜行バスのチケットを買って
彼氏に行くことを伝えて
大阪に向かった。
彼が駅まで迎えに来てくれた。
とても嬉しかった。
あんなにも会いたかった彼氏が目の前にいる
幸せだった。
会えなかった期間は2週間程度だったが
私たちは寂しかった期間を埋めるように
一緒の時間を過ごしたのであった。
一週間程度過ごしていたが
いつ帰ろうかと考えていた。
でも帰りたくない、
一緒にいたいという気持ちが強かった。
私はその時に彼に言った。
「一緒にここに住んでもいい?」
彼は少し考えて言った。
「いいよ。でも今住んでいるアパートは
どうするの?空家賃を払うの?
バイトはこっちでやるの?」
その質問に私は答えた。
「とりあえず住んでいる場所はあと1年の契約だから
空家賃を払うしかない。そして大阪でバイトを探す」
そう伝えると彼は承諾してくれた。
そして一旦東京に帰り
衣服や生活に必要なものを荷造りし
再び大阪に向かったのです。
そして大阪に到着し
彼氏のとの同棲生活が
スタートしたのであった。
続きは次回書きます!
ではまた^^
イジュ