7月の対馬遠征での採集目標種は、対馬特産種のツシマカブリモドキ、チョウセンシロカミキリ、ヒラタクワガタ類、タマムシ類、そして、同じく対馬特産種のヒメダイコクコガネであった。

 

ブログなどを見ていると、「夜の灯火や芝地のシカの糞で採れる」とあった。さらに、近年、特にツシマジカが増えたせいで、シカの糞が増え、ヒメダイコクコガネやセンチコガネも増えていると聞いていて、容易に採れると思っていたが、とうとう陥落できなかった。

 

林道でヒメダイコクコガネのメスの死骸を見つけたが、死骸ではダメ、採集したことにはならない。

 

夜に自動販売機や水銀灯も見て回ったが、ほとんどが昆虫を寄せ付けないLEDライトになっていて、水銀灯の下には昆虫自体少ない。

 

芝生に落ちているシカの糞も、探索したが、とうとう採集できなかった。

 

しかし、東京に帰宅し、ツシマカブリモドキを採集するために仕掛けたピットフォールトラップに落ちた昆虫を整理、展脚していたら・・・

 

ヒメダイコクコガネが入ってた!!(笑)しかも、嬉しいオス!!

なぜ、気づかなかったのか?って?

 

それは毎朝、薄暗い照葉樹林の中は蒸し暑く、蒸し風呂の中にいるようで、汗でずぶ濡れになります(笑)

そんな中、100を優に超すコップの中の虫を回収作業をしなければなりません。虫を回収しながら、ツシマカブリモドキくらいの大きな昆虫だったら、「あ!採れた!」って、分かるけど、他の虫はいちいち、「これは何だろう?」とゆっくり判別している余裕がなかったんです・・・(^^;)

 

ピットフォールトラップにサナギ粉(カイコの蛹を乾燥させて粉末にしたもの)を混ぜていたのが良かったのかもしれない。

 

センチコガネも、サナギ粉を入れたトラップによく落ちていた。

虫仲間の話だと、「センチコガネは肉食でもあるので、サナギ粉に落ちたのだろう」との見解。

 

↓サナギ粉トラップの周囲の土の表面にいたセンチコガネ

ヒメダイコクコガネも糞だけでなく、肉も食べるのであろうか?

 

来年は、サナギ粉トラップをもっと仕掛けてみよう。また、ライトトラップの機材を持っていって、牛舎の近くで夜間採集もしてみよう。

 

今から、来年の夏の対馬が待ち遠しい(笑)