新宿バルト9で、「シネ響マエストロ6」第5回:「ロリン・マゼール」を観て(聴いて)きました。

昨年まで、ニューヨーク・フィル・ハーモニックの音楽監督だったロリン・マゼールさんは、80歳。
わたしが一番最初に買ったクラシックのLPは2枚。ひとつがピアノ:マルタ・アルゲリッチ、指揮:キリル・コンドラシンのチャイコフスキー:「ピアノ協奏曲第1番」(速っ!)、そしてもうひとつが指揮:ロリン・マゼールのベルリオーズ:「幻想交響曲」でした。
今回の作品は、こりゃ歴史的なコンサート。
2008年2月26日、朝鮮民主主義人民共和国(長い!)から招待を受けた、ロリン・マゼールさんは悩み抜きましたが、ニューヨーク・フィルを率い、未知の国朝鮮に乗り込んだのでした。
会場は、東平壌大劇場。
会場を埋め尽くす観客は、朝鮮労働党の幹部関係者か?一般市民という感じじゃなかったですね。
指揮:ロリン・マゼール、ニューヨーク・フィルのコンサートは、アメリカのオーケストラの初公演となりました。
最初に、朝鮮・・・共和国、アメリカ合衆国両国の国歌の演奏。
スポーツか?!
演目は、
1.ワーグナー:歌劇「ローエングリン」第3幕への前奏曲
これは、有名な曲ですね。攻め込んでますね。
2.ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」
「アメリカに招かれたドヴォルザークが新たな地で作曲した曲です。ニューヨーク・フィルが初演奏をしました」と、マゼールさんが語りかけます。
素晴らしい曲ですね。
3.ガーシュウィン:「パリのアメリカ人」
ガーシュウィンさんは、アメリカを代表する作曲家。
同名映画の音楽ですね。
4.ビゼー:組曲「アルルの女」より「ファランドール」
二つの曲が混ざり合って演奏されます。
有名な曲ですね。
5.バーンスタイン:「キャンディード」序曲
レナード・バーンスタインさんといえば、ニューヨーク・フィル。
偉大な指揮者は作曲家でもありました。
偉大な先輩に敬意を表して、指揮台には誰もいません。
陽気な魅力あふれる曲ですね。
6.朝鮮民謡:「アリラン」
オーケストラ・バージョンにアレンジされたこの曲は、とっても美しい素敵な曲でしたね。
スタンディングオーベイションの絶賛の嵐に、オーケストラが引き揚げている中で、何度も舞台に顔を出すマゼールさんとコンサートマスター。
音楽が米朝(桂とちゃいまんねん)関係の橋渡しとなりました。
バスの中から移された平壌市街の映像もあって、すごい映像ですな。
贅沢な演奏会でした。