「サロゲート」 科学技術の進歩とともに、人間性も豊かにしてくれ | てるてるの小屋

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「映画の日」第3弾は、「サロゲート」。新宿ピカデリーで観ました。
最近は、未来社会の作品を観るたびに、絶望的な気持ちになって、十分懲りているはずなのですが、ついつい観てしまいます。

ロボットの技術向上により、歩行が困難だった人が歩けるようになったり、視力や聴力を失った人が回復したりできるようになっていきます。
いまでもありますが、ダミー人形のように、人間の代わりになるものを。
最も必要としているのは軍隊です。
兵器の技術革新により、殺傷能力が高まってくると、兵隊さんはたまったものではありません。困った軍隊は、代わりになるロボットを考え出しましたが、それが反乱をおこし、大変な目に逢いました(「ターミネーター」)。
それに懲りたのか、今度考えたのは、ロボットだけど、ロボットに知能を持たすとロクな事がないので、人間が制御するようにしよう。で、考えたのが「ガンダム」。これじゃ大きすぎる!
それではと、人間の脳細胞の働きをスキャンして、身代わりロボットが持ち主=オペレーターの思うがままに操れるようにしよう。身代わりロボットからの視覚聴覚等の情報が本人に伝わり、本人は横たわったまま、戦場で戦えます。
これだと、敵に撃たれても大丈夫。代わりのロボットがいます。訓練の経験もそのまま残るのですから、新兵の訓練で消耗することも少なくて済みます。
ようし、安心して、戦争ごっこができるぞ!
映画の「アバター」も同じ発想だ。どうも楽して悪いことしようとする、困ったものです。

科学の発達は、戦争によって進化したといわれていますが、日常的な製品もこうした技術開発の成果を民生に応用したもの。
ということで、「サロゲート」ができました。
人間様は楽です。自分の身代りが働いてくれるのです。もう通勤ラッシュの地獄の苦しみもありません。
「痴漢が趣味」という人も大丈夫、たぶん触感は伝わるのか? つかまったら、「俺は悪くない、この手が・・・」といって、ロボットのせいにしたりして。
こんな発想は、きっと、どらえもんののびた君だな。
そうなると、身代わりは自分と同じ姿かたちじゃなくてもいいわけで、うーん、ネットの「アバター」だな。

みんながみんなサロゲートを「便利だ」と言って使うようになるとどうなるか、答えは、「WALL・E」です。
「こんなん、人間じゃなか!」と言って、人間の尊厳を守ろうとする人たちも出てきます。
人にとって、必要なものとそうでないもの、0か100じゃないと思いますが、原理主義とはそういうもので、自治区みたいなものを作って、「ロボットお断り」みたいな地域も作られるようになります。
このあたりで、未来の人たちの精神の荒廃が顕著ですね。

という社会を舞台にした映画です。
科学技術の進歩とともに、人間性も豊かにしてくれと思いました。

いつまで、こういう映画作るんだろうか・・・トホホですね。