
「毎日が日曜日」なので、この特権を使わない手はありません。そしたらうれしくなって、度が過ぎました。5本も観てしまいました。
もう頭ん中が、5本の作品でぐっちゃぐっちゃになっております。
最初に観たのは、「すべては海になる」という作品。新宿バルト9で観ました。
わたしは、映画を観るときは、映画のチラシか予告編で決めておりますが、ひとつだけ例外があります。
「日本映画の女優たち」という、ふぁろうさんがやっているブログの記事を拝見させていただいているのですが、この方のブログを覗くと、「一言メッセージ」という欄に「食堂かたつむり2月6日公開!」とか、記載してあるのです。
はじめは、「まわし者」かと思いましたが、そうでもないようです。で、思うのに、「この映画を観ないととんでもないことになるぞ!」という警告のようなのです。
小心者のてるてるさんとしては、のぞいてしまった以上、たたりはこわいです。
ということで、だれが監督だとか、だれが出演しているとか、どういう内容かとか、全然わからずに、映画館のいすに座らされています。困ったものです。おまけに早起きです(それは関係ないか)。
「すべては海になる」は、書店に勤めている夏樹(佐藤江梨子)が主人公。彼女は、かつて「愛のわからない、かわいそうな女の子」と呼ばれたことがあり、「本当の愛を知るために、恋愛小説を読んで勉強してください」といわれ、片っ端から本を読み、そして書店員になったのでした。
書店には、彼女が担当する文芸書のコーナーがありますが、コーナーのタイトルは「愛のわからないひとへ」。そこには、いくつかのカテゴリーに分かれた棚があり、ユニークな「ポップ」(本屋さんへ行けばわかります)が並んでいます。
先輩で小姑みたいな存在の江古田(猫背椿)さんは、「こういうもんつけてるから、変な客が集まってくる」と言います。危ない宗教団体の人が勧誘しに来たりしています。でも、このコーナーは結構評判のようです。
頻繁に顔を出す大手出版社の営業マンである鹿島(要潤)さんは、彼女のポップやコメントを評価してくれたりしますが、求められるまま関係を持っています。
万引き騒動に巻き込まれる中で、高校生の光治(柳楽優弥)君と知り合いますが、複雑な家庭環境やいじめにも屈しない彼の姿勢に心打たれ、メールの交流が始まります。
鹿島さんからコメントを求められ、渡された「小島小鳥の冒険」を読みます。真実の愛を求め、世界中を旅する小鳥(安藤サクラ)さんの物語。でも、夏樹さんは結末に納得がいきません。
作者と話すことで知った事実と思い。
光治君との関係。
夏樹さんの愛の物語は、その答えは、どうなるのでしょうか。
山田あかねさんが、原作・脚本・監督。
夏樹さんや光治君の思いが心に伝わる、とてもすばらしい作品でした。
映画のパンフレットには、シナリオが掲載されていて、2度観た気持ちにさせられました。いろいろなシーンが面白い。
「一言メッセージ」に感謝しなくちゃいけません。