“ずっとここにある。-ずっと、もっと、ちゃんと、愛したいもの”(おおいた豊後大野ジオパーク推進協議会チラシより)
2013.2.16(Sat)14:00-17:00、@エイトピアおおの


おごめ~ん、大分のtakatch親方です(`・ω・´)ゞ

午後は、「おおいた豊後大野ジオパーク構想シンポジウム」に参加しました!
振り返れば1年3ヶ月前。
豊後大野市ではじめてジオパークに関するシンポジウムが行われました。
みなさま、覚えておりますか??
☆2011年11月開催「豊後大野ジオシンポジウム・ジオウォーク」
 (当時の弊ブログ記事。2本立て。)

YouTubeジオパーク」動画集https://youtube.com/playlist?list=PLCP8H0iqHBwDjq8TKCSNMwtBqz8Dq96FF

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当時は、「ジオパークとは何ぞや!?」についてのシンポジウムでした。
大きなシンポジウムとして2回目の今回は、「日本ジオパーク認定に向けてどうすればよいんだろう??」についてのシンポジウムでした。(←と、タカッチが勝手に解釈しておりますが…(汗))

以下、今回のシンポジウムの模様をみなさまにシェアいたします!
※いつものことながら、以下は私takatchの個人メモです。
 この内容がすべてではございません。その点、ご了承願います。

【第1部(基調講演)】

(1)「奥豊後の地質~火砕流を中心として~」

 ○講師:星住 英夫 氏(独立行政法人 産業技術総合研究所 主任研究員)
 日本各地の火砕流を調査しながら専用図面の作成などを行っている星住氏。
 20年前に当時の大野郡(現在の豊後大野市)も調査。
 豊後大野の地形・火砕流状態の紹介を行ってくださいました。
いっちきち!やっちきち!豊後大野

[takatchのメモ]

<まとめ(先にこちらから紹介!)>

  1. 豊後大野市=3つの地形地域からなる、様々な時代の様々な岩石がそろっている!
    →北部:九州山地北縁、南部:大野川盆地、中部:大野山地  
  2. 阿蘇火砕流=大規模な火砕流。中部の低地を埋めるように流れた。様々な状態で固結し利用されている。



<詳細>
( 1)について)

  • 北部:大野川層群(堆積岩8千~1億年前)、朝地変成岩類(1.5億~3億年前)+花崗岩類、今市火砕流(85万年前)
  • 中部:阿蘇火砕流(9万~27万年前)、大野火山岩類(1200~1400万年前)、大野川層群(堆積岩8千~1億年前)
  • 南部:秩父帯・黒瀬川帯(1億~4億年以前)、祖母山火山岩類+花崗岩類(→尾平鉱山など)


( 2)について)

  • 流れてきた火砕流が止まる→中の火山灰&軽石がその場にとどまる
  • 火砕流の流れが遅くなる→途中で火山灰&軽石を置いていく
  • 溶結…堆積した火砕流はまだ高温→他の火砕流や火山灰などとくっつく・変形
  • 節理…割れ目で間が開いていないもの
    →溶結凝灰岩が冷える=縮む⇒割れる(Cf:雨上がりの泥地→乾くとひびが入る=乾裂) 
    石仏・石橋に利用

 

(2)「ジオパークでつなぐもの~他地域の取り組みから~」

○講師:高木 秀雄 氏(早稲田大学教育・総合科学学術院教授)
※高木氏は急な体調不良のため欠席。代わりの方が説明。
日本ジオパーク委員を務められている高木氏から豊後大野市へのメッセージです!

[takatchのメモ]

  • 「ジオ(岩石・地形など)」→「エコ(動植物・生態系)」→「人(文化・産業など)」…3つをまるごと楽しむ!
  • 地層&岩石などは人の五感にあまり訴えかけないストーリーを物語るガイドの養成が鍵!
    →ガイドは先生ではない!!教えるのではない!! 「伝える」のだ!
     ⇒△「勉強になりました」、○「楽しかった」がまず重要!
  • 体験型ツーリズムの重要性→“ジオで五感を鍛える”(インターネット等で情報を得た人が、実際に触れて・感じて自分で考える機会がより貴重になってきた)
  • ジオパークのメリット…短期ではすぐに効果は出ない→長期的な活動を!
     ⇒ “ブームで終わらせず、10年・100年と続く地道な活動を”、“首長が変わっても活動は継続・発展させたい”
  • 防災教育へもつなげよう!
  • 豊後大野市の売り・メインテーマを考えよう!
  • ジオパーク=場所(もの)よりも、人をつなぐ輪が大切

 

【第2部(パネルディスカッション)】

☆「ジオパーク認定への取り組みとその展望について」

コーディネーターと4人のパネリストでテーマについて語り合いました!
いっちきち!やっちきち!豊後大野
○コーディネーター:竹村 惠三 氏(京都大学大学院理学研究科 附属地球熱学研究施設 教授)
○パネリスト

  • 星住氏(先述のとおり)

  • 桂 雄三 氏  (文化庁記念物課主任文化財調査官)

  • 池辺 伸一郎 氏(阿蘇火山博物館館長) 

  • 橋本 祐輔 氏 (豊後大野市長、おおいた豊後大野ジオパーク推進協議会会長) 


<自己紹介>

(桂 氏)

  • 文化財≒地域資源≒ジオパークの要素」という基本スタンスで考えている。
  • 文化財(≒ジオパークの要素)…「地球・地質→火山・気候など→地形・土壌→植物→動物→ヒト→歴史→文化→暮らし」のサイクルを重視。  

 

(池辺氏)

阿蘇ジオパークでは、以下の点に留意しながら現在活動している。

  • 阿蘇のジオをまずは知ってもらうこと、
  • テーマにきちんと答えるように(例:「Aso-4の火砕流=世界的な影響を与えた」をきちんとジオサイト内で示す)、
  • ガイドは地質学術面だけでなく文化などにも触れて説明できるようにすること

 

<前回ジオシンポジウムから1年3ヶ月。豊後大野はどう変わったのか。>

(橋本氏)

  • 今回も多くの参加者がおり、うれしい→ジオへの興味・関心の高まりを感じる。
  • 「豊後大野市には何もない」⇒「ジオ活動を通じ、豊後大野市にはこんな宝があったんだ!」自己肯定感の芽生え

※参考:1年3ヶ月の間、市内ではジオパーク構想に関する各講座が10回以上も行われた。
 →豊後大野ジオパーク構想・観光まちづくりに関する講座のうち、なないろベースメンバーが参加した分
    ・2012年1月分(豊後大野の地質、県・市による構想の説明)
       →http://ameblo.jp/nanairo-base/entry-11147098009.html
    ・2012年3月分1(ものがたり観光)
       →http://ameblo.jp/nanairo-base/entry-11181314134.html
    ・2012年3月分2(阿蘇ジオパーク・地域づくり)
       →http://ameblo.jp/nanairo-base/entry-11199781003.html

 

(池辺氏(前回もパネリスト参加))

・「ジオパークって何??」⇒「どうジオパークを創っていこうか?」
  …意欲の高まり&ジオパークへの考え方の醸成スピードの速さを感じる。

 

<豊後大野の「大地」「ジオサイト」について>

(星住氏)

地形に応じて、人が上手な生活活用をしている印象。
  →例:大野川盆地=水を得にくい地形⇒採掘などを人の手を上手に加えて解決

 

<豊後大野のジオキーワード・キャッチフレーズは?>

(桂氏)

  • 「9万年前から生きてきた」
  • 「火砕流の上で生きる」
  • 「豊後大野は火砕流がつくった」

(星住氏)

  • 火砕流とともに暮らす

(池辺氏)

  • 「石の文化」
  • 「水の文化(きれいな水・川)」
  • 「文化(神楽など)」

…これらのポイントを採り入れたい。

(橋本氏)

  • 「日本の原風景」

 

<ジオサイトにおける看板のあり方について>

(桂氏)

  • ガイドさんなしで成り立つ看板?orガイドが活用する看板?…ジオでは後者だろう。
  • 複数のジオサイト同士がつながる(=ストーリーがつながる)看板

(池辺氏)

  • 素人(一般)の方が看板文章作り⇒専門家がアドバイス」のスタイルがよいかも。

 →逆のパターン:専門用語を素人がわかりやすく解説するのは難しい💦

 

(星住氏)

  • 「わかってもらう」を大切に!=専門用語は極力控えよう
  • 「1つの看板に専門用語は1つまで」「(説明文を)書きすぎない」
  • あまり興味を持たずに来た人が、看板を見て「おっ、おもしろそう!」となれればGood!

 

<市民・子どもを巻き込むには>

(池辺氏)

「まずは、自分たちの住んでいる地域/場所を知ろう!」(「どんなところに住んでいるかを知ろう!」)
 ⇒「それでは、自分たちの地域のよいところはどこだろう??」(→地域の誇り)
  ⇒防災とのつながりにもつなげたい(「自分たちの地域、実はこうした自然災害の危険もあるんだよ」)

 

<ガイド養成へのアイデア>

(桂氏)

地元のコンテンツ(ジオサイトなど)を理解しよう!⇒自慢としよう!(あとは研修などでブラッシュアップ)

 

(星住氏)

「自分がわからないことは、人に説明しない」
 →少しでもわからないことがあれば、講習会などで必ず質問・確認しよう!

 

(池辺氏)

  • わからないことは「わからない」とはっきり伝える⇒そして、調べよ
  • ある程度の知識は必要→幅広い知識がポイント!(相手の興味・態度により対応できる)


<豊後大野の今後について-ジオを活かすことについて>

(橋本氏)

  • 地震対策をしなければならない→被災地支援も大切
  • 産業の振興にもつなげたい→「ブランド化」としてジオとつながる。

 

<他地域とのつながりについて>

(桂氏)

  • どの地域とつながってもおもしろいだろう。
  • 火山とのつながりを持つ地域→阿蘇・霧島など⇒同じ悩みを共有できる、励ましあえる
  • まったく違うタイプの地域とも→新たな視野を獲得できる、相乗効果への期待

 

(星住氏)

  • 活火山でない火山とのつながりもおもしろい。
  • 先進地域…例:糸魚川→中央構造線上にある(=東西の分かれ目)酒屋=東と西の井戸の水の飲み比べ事例)

(池辺氏)

  • ぜひ阿蘇と!(笑)
  • 九州地域でつながりたい→「九州ジオパーク構想」なんてよいかも。


…と、以上がシンポジウムの内容です。
前回の「ジオパークとは何?」から一歩進んだ、具体的な内容となりました。
日本ジオパーク認定に向け、確実に動き始めております!
その動きを推進するとともに、原点も今一度確認するとよいかもですね!

  • 「ジオパークとは何か」、
  • 「豊後大野市がなぜジオパーク構想を掲げているのか」

 

…を見つめなおすことも大切ではないでしょうか(目的を失わないためにも)。
弊ブログでも、改めて豊後大野なう!コーナーを活用して、ジオパークのおさらいをしようかともかんがえております!

ひとまず、今回の内容をシェアすることで、豊後大野やジオパークについて知識をさらに得ていただければ幸いだと想っております。
また、若者世代への興味・関心向上にもつながればよいな…とも願っております。
(正直、シンポジウムは硬い内容という印象があるためか、若者の参加者がほとんどいない様子でした。でも、参加すると案外面白いですし、学ぶこともありますよ♪)


日付変わり本日はジオウォークもございます!その模様も後日紹介予定です!乞うご期待を♪

以上、おおいた豊後大野ジオパーク構想シンポジウムの模様でした☆

 

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