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”大分の野菜畑 豊後大野 自然の恵み 大地に感謝を☆” 2015.1.14(Wed)@神楽会館
おごめ~ん、大分のtakatch親方です(`・ω・´)ゞ
今夜は神楽会館にて標記学習会が行われました。
おおいた豊後大野ジオパークのジオガイド養成連続講座、新年最初の学習会です。
今回の大テーマは、「農業・食品」。
具体的には、次の3テーマ→土壌・農作物・食の提供場所(蔵元・酒まんじゅうの驛・道の駅など)
以下、昨日の学習会の模様を、簡単ながらご紹介いたしますm(__)m(詳細・専門的な内容は、受講生のみの特権ということでご容赦くださいませ。)
(1)土壌
長年、土壌について研究・指導された三重町の方を講師に、豊後大野市の土壌(自然)・土壌管理(人の技術)について学習。
土壌は、ジオと密接に関わる分野だと感じました☆
豊後大野の土壌の特徴(キーワード)は、「黒ボク土」。
名前の通り、色は黒系。植物の腐植物が、火山灰土壌にある粘土鉱物と結合すると黒色になるそうです。
そのネーミングは、「土の上を歩くと”ボクボク”する」ことに由来。
中九州地方、そして豊後大野にはこの黒ボク土が多いです。
火山活動で火山灰が降る→火山活動が平穏な時期に植物が誕生→腐植物が火山灰上に積り、黒ボク土が形成されます。
[黒ボク土の特徴]
- 利点…排水性が良好、耕耘しやすいetc...→雨が降ってもすぐ乾き、耕耘できる
- 欠点…酸性が強い(リン酸:肥料が効きづらい)、→作物によっては良し悪しがあり
⇒基幹種目であるタバコ、カンショにとっては、品質低下を招きやすい。。。(カンショの表皮に凹凸ができやすいなど)
Cf:(Q)「なぜ稲作は南九州には広まらなかったのか」→(A)「(国東半島以南は)稲作に不適な黒ボク土が多かったため」説あり
⇒弥生時代の豊後大野地域…畑作に依存していたと考えられる。
[戦後の土壌改良事業]
こうした黒ボク土(自然)に対し、戦後(昭和50年代~)、人々も工夫をします。
キーワードは、「潅漑事業」、「土壌改良」。
○「潅漑」
→・畑地潅漑…Ex:師田原ダム、石場ダム
・大野川水系からの取水灌漑…大野川は水量&ミネラル・ケイ酸分が豊富(阿蘇の火山灰土壌・凝灰岩からミネラル・ケイ酸が溶け出る)
▽師田原ダム@大野(左)、石場ダム@三重(右)
▽緒方井路。大野川水系から取水。
○「土地改良」
→石灰・リン酸資材の施用(強酸性の黒ボク土を抗酸化)、天地返し(重機を使い黒ボク土を地面深くに埋めてしまう)
▽(Q)「次の写真の場所はどこでしょうか?」
(A)「甲子園球場」ですね!なぜいきなり甲子園球場が!?
…実はかつて(10年ほど前まで)、三重町の黒ボク土が甲子園球場の土に使われていたことも!
これは面白いエピソードですね
(Cf:私の親の実家@三重町の水田土も、10年前に甲子園へ運ばれました。)
[豊後大野の農業変遷(主要産品)]
- 明治中期~後期:うるち米(陸稲)・大豆・カンショ・たばこ・小麦・粟etc...
- 第一次世界大戦の品不足→養蚕業
- 明治40年代:葉たばこ(専売制施行の明治31年、臼杵に煙草専売所→三重・犬飼に支所設置)
- 大正:稲・麦・粟・養蚕
- 昭和:土壌改良・灌漑事業の時期→水稲・園芸(野菜・花き)→園芸の飛躍的進展(∵減田政策)…Ex:ピーマン・カンショ・サトイモ・花き類
- 平成:白ネギ・甘太くん(高糖系カンショ)・サトイモの面積拡大
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(2)農作物
なないろベースもお世話になっている、道の駅きよかわ・イチ駅員さんを講師に、市内の農作物・特産物を学習!
[豊後大野市の戦略品目/重点品目]
- (戦略品目)ピーマン・白ネギ・カンショ・サトイモ
- (重点品目)夏秋なす・ゴーヤ・水田ゴボウ・アスパラガス・いちご・にんにく
[市内の代表的な特産物]
○豊後牛
黒毛和牛、まろやかな食感、朝地牛・山香牛・玖珠牛などを大分県ブランドとしてまとめた。▽朝地牛を使ったお料理@道の駅あさじ
○綿田御膳米(朝地)…殿様に献上したという言い伝えあり、粘土土壌&昼夜の寒暖差大=美味
○乾しいたけ…全国番組「青空満点レストラン」で紹介=全国的に有名、総理大臣賞受賞者多!@豊後大野
○サツマイモ…「甘太くん(紅はるか)」の登場(1,100tの出荷@豊後大野/2014、シンガポールへも輸出)
▽甘太くん
▽甘太くんパン!(三重総合高校開発)
○クリーンピーチ
…ユスラウメ+桃を接木(矮化栽培)、年間約20tしかとれない希少種。
▽ピーチパイ
▽ももアイスもなか
▽ももシェイク(※肝心のももソフトクリームの写真が行方不明。。。)
○金ごま
…国内のごまシェアのうち、金ごまシェア=0.0025%(国産ごまの1/4)の流通量→@清川=1t生産、県内の給食会社へ卸す
▽金ごまソフトクリーム
○鮎うるか…鮎の内臓の珍味
○酒まんじゅう…豊後大野のソウルフード(なないろベース前団長談)、作り方は過去記事より
○マムシ加工品…旧清川村の特産品、10年ほど前まで養殖施設あり、現在は天然ものを使用。
▽赤マムシ(※画像は豊後大野産ではなく、全国一般的に販売されているものをモデルとして紹介。昨夏の花火企画でのメンバー差入品より(笑))
会場からの質疑応答で、「酒まんじゅうなどの生産者の後継者不足が心配」との声あり。
駅員さんの考えは、「現在、酒まんじゅうづくり体験を実施し、生産者の後継者作りを行っている。同時に、消費者の後継者作りも必要。各世代から郷土の美味しいものが好まれるように、普及活動も頑張りたい」とのこと。
生産者側だけでなく、消費者側の普及という視点は、今回初めて気づいた学びです☆
(3)食の提供場所
豊後大野の蔵元・酒まんじゅうの驛・道の駅などが紹介されました(時間の都合上、資料紹介のみ)。
今回は、上記の該当施設を簡単ながらご紹介いたします。
○蔵元(日本酒・焼酎を醸造する4つの蔵元※各蔵元の名前をクリックすると各サイトへ。)
・浜嶋酒造(緒方)…鷹来屋など
・丹誠酒類(緒方)…丹誠特別本醸造一の瀧など
・牟礼鶴酒造(朝地)…黄鐘、壱越など
・藤居醸造(千歳)…泰明など
※4蔵元をめぐるイベント「巡蔵(めぐるくら)」(※←クリックすると公式Fbページへ)
第4回巡蔵…平成27年3月21日開催予定とのことです!
Cf:第2回目(2013年2月開催分)の記事
○酒まんじゅうの驛
豊後大野のソウルフード、酒まんじゅうを販売している登録店、酒まんじゅうの駅。
市内16店舗が加盟。数の都合上、あいにくすべてご紹介はできません。。。
詳しくは、豊後大野市観光協会さまの該当ページにて。
○道の駅(市内5駅)…詳細は各リンクをご参照願いますm(__)m
…と、以上が後期第3回目の学習会でした。
改めて、豊後大野は美味いものがたくさん!そこには、自然・大地の存在が大きいのだと感じました。
もちろん、黒ボク土のように、農業が難しい面もあり。
ただ、その自然という運命に対し、人が知恵を働かせて工夫した。
まさに、自然に生かされる人間、ジオパーク活動の考え方に通じますよね!
大分県は、よく「豊の国」(豊後・豊前)と呼ばれます。これは古来、大分は山あり海ありの自然豊かな土地→食料が豊かだったからだといわれます。
豊後大野も、山や川といった自然豊かな土地ですしね♪
以上です!次回の講座では、接遇について学習。ソフト面も勉強・練習頑張ります!
☆「ジオパーク」動画集→https://youtube.com/playlist?list=PLCP8H0iqHBwDjq8TKCSNMwtBqz8Dq96FF
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