令和元年11月2日(土)  中禅寺 | TAKAの諸国寺社行脚

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地元横浜と鎌倉を中心とした寺社巡りの記録です。札所巡りとともに、それぞれの寺社の御朱印もご紹介します。

日光山

輪王寺別院

中禅寺

 

  三連休初日の今日は全国的に晴れて、関東甲信越一円も快晴の予報である。観光客で劇込みのことは十分に想定した上で奥日光に出かける。今年の紅葉の進み方は日光でも例年よりかなり遅い様子だ。11月初めの三連休に合わせて中禅寺湖畔からいろは坂にかけて紅葉前線は下りてきているようだ。満員のバスに揺られていろは坂を上っていくと、予想通り、上に行くにつれ色づきがよくなってくる。中禅寺湖畔に到着するとそれが今や盛りであるということがわかる。

  中禅寺温泉のバスターミナルから湖畔沿いを時計回りに歩く。今朝の最低気温は1℃まで冷え込んだという。ただ、この時間はむしろ爽やかな感じがして、歩くのにほどよい気温となっている。社山や黒檜岳、錫ヶ岳や奥白根山のドーム状の山頂を背景に中禅寺湖が静かに広がっている。今日のような快晴となれば、午前10時を回った今、湖にはボートなども繰り出している。もちろん背後には男体山が大きくそびえたっている。

  湖畔を歩いて約20分ほどで中禅寺山門前に着く。中禅寺は輪王寺の別院で、立木観音の別名で親しまれている天台宗の古刹である。坂東三十三観音の第十八番札所でもある。先に鎌倉三十三観音を結願したばかりで、次は坂東三十三観音札所巡礼をする予定ではあるが、杉本寺から始まる巡礼の旅をまだ発願しているわけではない。今日はあくまでも半月山付近の山歩きに合わせてこのお寺に立ち寄ったというかたちである。

 

 

 

 

  拝観料500円を納めて仁王門を通る。境内には線香のにおいが香りよく流れている。観光客は驚くほどいっぱいというわけではないが、やはり日光という一大観光地の古刹としてそこそこ多くの人が訪れているという感じだ。

  御朱印については、ご本尊の立木観音様を拝観する前に御朱印所に納経帖を預けておくというかたちだ。本来ならご本尊様の御朱印をいただくところだが、それは坂東三十三観音巡礼時に残しておくことにして、今日は波之利大黒天の御朱印をいただくことにする。

  本堂前で手を合わせた後、大黒天堂の前に進む。奈良時代に日光を開山した勝道上人が男体山に登るため湖に祈願したところ大黒天が湖面に姿を出し、波の上を走るように近くに来て、その御加護により、無事に男体山登頂を果たしたという。その後感謝の念深く、波之利大黒天として木彫りして祀ったとのことである。秘仏であり拝観は出来ないようだが、山歩きの無事をお祈りするのには良い。

  本堂内のご本尊様を拝観させていただく。十数名集まったところで案内のツアーが始まる。まさに一本の桂の立ち木に彫刻された十一面千手観音である。驚いたことに、足もとは地面深くその立ち木が根づいた状態のままだという。脇侍の四天王は源頼朝の寄進。

  案内に従って80段ほどの階段をのぼり五大堂へ移動。不動明王を中心に五大明王像が安置され、天井には鳴き龍の堅山南風による大雲龍が描かれている。

  五大堂の外に出ると境内の向こう側に中禅寺湖と奥日光の山々の風景が広がっている。

  預けた納経帖を受け取って半月山へと向かった。