趣意説明の原則は授業の原則10箇条の第1条に記されている。
簡単にいうと「指示する意味を説明せよ」といういう意味である。教師が指示を出すことがあるがその目的・意味を説明せよということである。
この趣意説明があるのとないのでは子供の動きが違う。(指示+目的)
「授業の腕を上げる法則」では、ゴミを拾う場面を例に挙げている。
○アマチュア
「ゴミを拾います」→指示のみ
○黒帯
「教室をきれいにします。ゴミを拾いなさい。」→ゴミを拾う理由がある。
○プロ
「教室をきれいにします。自分のできることをします。」→趣意だけ示し、任務を任せる。
具体例として村野聡先生の例を紹介する。
①音読指導
「3回読みなさい」→「スラスラ読めるために3回読みなさい。」(スラスラ音読と呼ぶことで目的を説明しなくてよくなる)
②指名なし
指名なし音読、指名なし発表などの場面
「発表機会を増やすため・自主性を育てるためにに指名なしをやります。」
③漢字指導
「指書き」→指で書けないと鉛筆を持っても書けないよ
漢字指導の基本は「指書き」「なぞり書き」「写し書き」である。
④荒れたクラス
荒れたクラスだと、「なんでこんなことすんの~」「意味がわからね~」なんてことを言われることが多い。(こうならないのがいちばんいいが)
納得いく説明をすることで子供たちは行動するようになる。
私自身の例
ノート指導
間違った場合に答えを消さないと指導をしているが、この理由として
「間違った答えをそのままにして正しい答えを赤鉛筆で書きます。復習したときにどうして間違ったか確認するためです。」
この趣意説明は子供だけでなく、保護者にも伝えている。趣意説明をすることにより保護者にも指導する理由が伝わりやすい。
もし、普段の指示の際に趣意説明・目的の提示がないときはこの部分を意識してみたらどうだろうか?
参考:「授業の腕を上げる法則」 向山洋一著 you tube 「村野聡チャンネル」