社会で生きるために必要なことは、コミュニケーション能力=日本語力であるという考えのもとにこの本が編集された。

 コミュニケーション能力をつけつためのバイブルとして利用したいと思い。この本を手にした。

 

 読書意欲を上げる方法

 そもそもなぜ、読書が必要かといえば、日本語力アップにための語彙を増やすために必要なことである。しかし、本を読まなかったり、読んだとしても本の内容についてアウトプットしなかったりする。その裏には、気恥ずかしさを感じるからだという。

 では、斎藤先生はこの気恥ずかしさを取り払うためにどのようなことを実践したのか。

  「ブックリスト交換」である。 

 

 

 まず、1枚の紙に、自分がすすめたい「おすすめブックリスト」を書き込む。著者名、書名、出版社を書き、1冊ごとに2~3行コメントをつける。10冊程度を目安にする。あとは、ほんのジャンルが偏らないように注意することである。

 ①ブックリストをもってお互いに話をする。

 ②白紙の紙に自分が話をした相手の名前と、自分が読みたいと思ったものをメモさせる。

これを時間を決めて多くの人と話をする。そうすると自分の読みたい本ブックリストが出来上がる。そして、このブックリスト交換授業を定期的に行うことが大切である。また、本を読みなれていない人は、1冊の途中で読むのをやめてしまうことがあるので、最後まで読み切らなくてもいいことと言っておく必要がある。

 この繰り返しをすることで読書の練習になり、読書が身についていく。

 

 本の紹介ということは、図書の時間にやったことがある。ただ、口でみんなに発表するだけだったので聞いている児童の耳にはあまり残っていないだろう。ましてや自分の興味のない本ならなおさらである。

 図書の時間を見ていると、「何の本借りようかな?」と思っているうちに決められず45分経ってしまう子もいるだろう。そういったときにリストがあると、このリストから探すことができる。学校の図書室になければ地域の図書館で借りることもできる。また、話し合うというコミュニケーション能力をつけることができて一石二鳥ではないだろうか。

 ブックリストの作り方は発達段階に応じて変えることもできるので、一度実践してみたいと思う。