尺骨突き上げ症候群に対する作業療法 | 髙島整形外科

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尺骨突き上げ症候群に対する作業療法



尺骨突き上げ症候群とは、尺骨(小指側の骨)の橈骨(親指側の骨)に対する長さが長い為、尺骨頭が手根骨(手の甲の骨)に突き上げる事で痛みを生じます。

突き上げる量が5mm以上大きいと手の平を返す動作が難しく、1mm~4mmの場合は比較的軽度です。


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尺骨突き上げ症候群は、手首を小指側に動かす動作が多い人、生まれつき尺骨の方が長い人、橈骨の骨折後の変形により橈骨が低い人に生じやすいです。

保存的治療には主に以下の4つがあります。



,手首の安静

,消炎鎮痛剤の投与(服用)

,リハビリ(作業療法)

,物理療法(レーザー・アイシング等)





作業療法としては関節を動かす範囲の維持、筋力の維持、日常生活動作の指導、装具の作製等を行います。

急性期では痛みが強い患者様が多い為、炎症を抑える目的で装具を作製します。

装具ではカフ型スプリント、アルナガータースプリントの2種類があります。


カフ型スプリントは手首の安定性を得る目的で作製し、アルナガータースプリントは尺骨三角骨間の固定と手のひらを返す動作の制限を目的に作製します。

*上記の装具は痛みが強い場合は日中装着して頂き、痛みが治まれば負荷がかかる時のみ装着するように指導します。



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スポーツをしている方・仕事をしている中でどうしても装具を装着する事が難しい方に対してテーピングの指導も行っています。


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痛みが落ち着いてきた頃に、手首に負担をかけないようにスポンジ等柔らかい素材を用いながら握る練習を行い握力低下を予防します。

また、装具を装着する期間が長い程、関節の動く範囲が制限されるのでこわばりが生じない予防も重要です。



日常生活動作指導としては、手首を小指側に動かす・手首を反らす動作を禁忌肢位として指導します。

物理療法としては、消炎鎮痛を目的としたレーザー・炎症を抑える目的としたアイシングを併用しながら行います。



 当院では自宅から通う患者様が多い為、自宅でできる運動・禁忌肢位等を指導しながら治療を行っています。