学者の国会とか、科学者の国会とも呼ばれる『日本学術会議』

科学者の立場から政府に勧告・提言する機関であり、海外へ発信する機関でもある。

学術会議が推薦した会員105人のうち、6名を任命から除外した。


今までは学問の自由を侵害しないよう、政府は推薦された会員をそのまま任命してきた。
(この立場は、故中曽根康弘氏も触れている)

科学者からの気に入らない進言・苦言は受け入れない。そのような言論の排除・言論統制も辞さない。そんな立場を明らかにしたのも同じである。

非常に腹立たしい事態である。


更に腹立たしいのが2点。


1点目は、マスコミが任命されなかった6名の方々に「何故任命されなかったと思いますか?」と訊きに行っていた事。

訊きにいく対象を根本的に間違っていて、怒りと呆れてしまった。

最初に訊くべき、問い質すべきは菅首相であり、学問の自由への侵害ではないか?と訊くのがマスコミの仕事だろう(怒)

社長や部長、局長クラスが前総理大臣と頻繁に会食して、批判出来ない立場に堕ちてしまったようだ。


2点目は、俗にネト○ヨと呼ばれる人々が、学術会議は左翼だから、やられて当たり前。問題無い。そんな事を言っているのを見る。

この方々、普段“チュウゴクガー”と嫌悪を度々ぶつけている。

しかし、政権に異を唱えたり、苦言を呈する科学者達の言論を統制・排除している日本の現政権の姿は、まさに彼等が嫌っている隣国と同じではないか?香港を思い出せ。

現政権に対して声をあげるところだぞ?批判するところだぞ?それをしないのはダブスタじゃないか?単なる信者なだけか?


もう、農家の出身だとか、パンケーキが好きだとか、令和おじさんだとか、そんなフンワリした所で支持するような生やさしい話ではない。

新首相になってから、国会は僅か2日間のみ開会。そして、未だ所信表明演説すらしていない異常事態のまま放置している。




参考まで

①芦名定道・京大教授(キリスト教学・安保法制反対の立場)

②宇野重規・東大社会科学研究所教授(政治思想史・特定秘密保護法を批判)

③岡田正則・早稲田大学大学院教授(行政法・辺野古基地問題での政府対応に抗議)

④小沢隆一・東京慈恵会医科大学教授(憲法学・2015年7月の衆院特別委員会の公聴会にて安保関連法案の廃案請求)

⑤加藤陽子・東大大学院教授(日本近現代史・改憲や特定秘密保護法などに反対)

⑥松宮孝明・立命館大大学院教授(刑事法・2017年6月の衆院法務委員会にて、共謀罪法案は戦後最悪の治安立法と批判)

こちらの6名の方々が、政府に今回任命されなかった方々です。非常にあからさまです。